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第11回 簡潔にわかりやすく説得力のある話し方のコツ

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英語面接の必勝法の一つで特に私が重要視しているのが「簡潔にわかりやすく説明する」スキルです。英語が母国語でない場合、同じことを繰り返したり、回りくどい言い方になってしまいがちです。挙げ句の果てには途中で何を言いたかったのか分からなくなったりもします。今日は、そんな私のような人にお勧めの「話し方雛形」をお伝えします。

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PREP法

さっそくその雛形をご紹介します!

PREP法です。私が開発したわけでありませんので、もうすでに知っていて使っている方も多いと思います。日本でもよくプレゼンテーションで使われる手法です。

まずはPREPの意味からご説明します。お察しの通り4つの単語の頭文字から来ています。

P Point 主張
R Reason 理由
E Example 事例
P Point 主張

この順番通りに話をすると「要点がしっかり伝わる」だけでなく「説得力が倍増」します。

例えば

「あなたの好きなお花は?」

と聞かれたら

P ⇒ Point
「私はかすみ草が好きです」
 
R ⇒ Reason
「小さなお花が可愛らしく、どんなお花との相性もいいからです」
 
E ⇒ Example
「バラやダリアなどの引き立て役としても素敵ですし、同じぐらい小さ目のお花と合わせても上品でやさしい雰囲気に仕上がります」
 
P ⇒ Point
「だから私はかすみ草が好きです」

という感じになります。

PREP法が役立つ面接問題

このPREP法はプレゼンテーションや自己表現だけでなく面接でも大活躍します。どんな質問にPREP法で答えるとよいでしょうか?

例えば

“ What is your key strengths ? ”

面接では必ずと言って良いほど聞かれる質問です。

“ What is your key strengths ? ” にPREP法で答える場合の例

Point
私の強みは異文化理解力と適応力です
 
Reason
今までに言葉・文化・宗教の異なる国に3カ国暮らしてきました
 
Example
日本では教育を受け、社会人として3年働きました
エジプトでは1年間ボランティア活動をしました
NZでは5年間国際留学生の受け入れサポートの仕事をしています
 
Point
私の強みは異文化理解力と適応力です

という感じです。そのまま英語に訳すことを考えても、すっきりしていて訳しやすいと思います。

まとめ

このPREP法は、前回お話ししたSTARモデルとともに、面接で大活躍する話し方の「型」です。この2種類を覚えておけば、ほとんど全ての質問にすっきり分かりやすく回答できるはずです。最近は対人面接の前にオンディマンドのビデオ面接をする企業が増えています。オンディマンドビデオ面接では、録画できる時間が決まっていますので、尚更言いたいことを簡潔に分かりやすく伝えるスキルが重要になってきています。時間切れの前に言いたいことをしっかり伝えておく、という意味でも、今日お話ししたPREP法でPoint=主張を最初に言うことを心がけてみてください。

 

早いものでコラムシリーズも次回が最終回になります。ここまでお付き合いいただきましてありがとうございました。最後のコラムでは、海外就活において超重要な「リフェレンスチェック」についてお話しします。お楽しみに!

 

本コラムは一般的な海外就活にお役に立つ情報発信を目的としております。特定のお仕事にフォーカスしたアドバイスではありませんのでご注意ください。また内容の無断転載はご遠慮ください。
(7月29日執筆)

Atsuko Takada (面接アドバイザー)
 
NZ在住25年。
元外資系エアラインCA採用面接官。
海外・外資系就職に特化した英文履歴書・英語面接アドバイザー。