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第5回 謎の適性テストと恐怖の知能テスト

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ニュージーランドの企業でも職種や仕事のレベルに関わりなく、適性テストや知能テストを採用過程に取り入れているところがありますが、たいへん苦戦される方が多い印象です。特に英語が母国語でない場合、質問自体が難しすぎて理解できない、というケースが多くあります。受けた方のご感想は、「適性テストは、よくわからない質問が多かった。知能テストは驚くほど難しかった。」というのがよくあります。そこで、少しでもこれらのテストに事前に慣れておきたい、という方のために、今日はテストの種類とサンプル、そしてお勧めの練習サイトもご紹介します。

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適性テストと知能テストを行う理由

一般的に適性テストはPersonality Test  と呼ばれ、知能テストはCognitive Ability Test と呼ばれています。企業によってはどちらか一つを行う場合もあれば、両方行う場合もあり、テスト結果の活用の仕方も様々です。履歴書ではわからない能力を知るために行うこともあれば、その仕事の専門性に適合した性格なのかを知るために行う場合もあります。また、大量の応募に対するプロセスの効率化の意味を持つ場合もあります。

適性テストの例題とポイント

適正テストは日本でも受けた経験がある方が多いと思います。数多くの質問に対し、Agree, Neither, Disagree の3−5段階で回答するのが一般的です。ここに質問例を3つご紹介します。

  1. I am most effective when I am working in a team.
  2. Creating team spirit comes naturally to me.
  3. I very much enjoy working in a team.

3問とも同じようなことを聞いています。でもこのような質問が同じテストの中に、ランダムに何度も出てきます。例えは1番の問いにstrongly agree だった人が、2番の問いでstrongly disagree だと違和感が出ます。

この適性テストでは、「自分に正直に答える」ことが大切と言われています。その仕事に最も適切なパーソナリティーを考えて回答する、つまり裏を読んで回答するとうまくいきません。また実際自分の適性に合わない仕事に就いてしまうのも避けたいですので、ぜひBe youreself で臨んでみてください。

知能テストの種類とポイント

採用の過程で行われる知能テスト、または認知能力テストの種類はたくさんあり、職種やレベルによってどのテストを使うかは、採用側の判断で異なります。ここではよくある一般的なテストの種類をご紹介します。

  • Numerical Reasoning (数字)
  • Diagrammatic Reasoning (図形)
  • Situational Judgement (状況判断)
  • Verbal Reasoning (文章読解)

などです。

その他にも業種によってはMechanical Reasoning, Financial reasoning, Analytical Reasoningなど種類は豊富です。

この知能テストは、英語が母国語でないとかなりハードルが高いかもしれません。そもそも質問の意味がわからないと言うこともあるかもしれませんし、時間制限があって焦ってしまうことも十分考えられます。テストを受ける可能性がある方は、ぜひ次にご紹介する無料のオンラインツールでじっくり練習してみてください。

ポイントは、わからない問題は飛ばして次へ進むこと。そして必ずメモとペンを横に置き、たくさん「なぐり書き」ができる状態にしておくことです。特にNumerical Reasoning(数字)がある場合は、メモとペンは必須ですし、場合によっては計算機も必要かもしれません。

*使ってもいい備品に関しては、採用側にご確認ください。

おすすめの練習サイトとサンプル問題

適性テストも知能テストも、かなり質問の幅が広いため、ぜひ練習したい方は専門のオンラインサイトをご覧ください。

お勧めはこちら

無料のサンプルも有料版もかなり充実しています。これからニュージーランドで本格的に就活をしようと思う方はぜひ、無料のサンプルをまずはお試しください。

まとめ

私も採用面接官時代に、Cognitive Ability Testに苦戦される日本の方をたくさんみてきました。英語が母国語ではない私たちにとって、英語で受ける知能テストは本当にハードルが高いです。特にVerbal Reasoning(文章読解)では、本文の意味が正確に理解できなければ、全く太刀打ちできません。しかし、みなさんにぜひ知って欲しいことは、英文読解でハンデがあっても、数字や図形に強い人もいますし、また採用側も決してこのテストだけで合否を決めているわけではないことが多いのです。ですから、諦めずに、苦手をカバーできる履歴書や面接力で就活に臨んでいただければと思います。

 

次回は、「企業に選ばれる人材になるためのヒント」について解説していきます。お楽しみに!

 

本コラムは一般的な海外就活にお役に立つ情報発信を目的としております。特定のお仕事にフォーカスしたアドバイスではありませんのでご注意ください。また内容の無断転載はご遠慮ください。
(6月17日執筆)

Atsuko Takada (面接アドバイザー)
 
NZ在住25年。
元外資系エアラインCA採用面接官。
海外・外資系就職に特化した英文履歴書・英語面接アドバイザー。