ニュージーランドで就活する場合、CVとセットで提出することの多いカバーレター。
しかし、カバーレターを実際に書いたことがある方でも、わかっているようで今一つ
- なぜこれが必要なのか
- 採用側は何をチェックしているのか
- CVだけじゃ足りないのか
など疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
今日はそんな疑問に、サンプルをご紹介しながらお答えしていきたいと思います。
カバーレターってそもそも何?
ニュージーランドで就活する際に、CVは必ず必要ですというお話は前回までにいたしました。そのCVにはあなたのスキルや経験やアチーブメントにフォーカスした内容が書かれていますが、あなたの志望動機や熱意を伝える記述がありませんでした。そこでCVとセットで、「志望動機や熱意を伝えるお手紙」=カバーレターが必要となります。
カバーレターで採用側がチェックしているポイント
採用側はまずカバーレターをみます。その後CVを読みますので、「あなたのCVをじっくりみてみたい」と思わせる内容を書きます。そのために、あなたがそのお仕事に応募するにあたって、一番アピールしたいスキルや経験を、志望動機や熱意と共に記載します。募集要項や企業理念に書かれているキーワードを意識しながらカバーレターを書くのもポイントです。
カバーレターの構成
カバーレターを書く際に一番シンプルな方法は、この3つのパラグラフにわけて書いてみることです。
- 1)Opening paragraph:
- なぜこの手紙を書いているのか?
- 2)Body paragraph:
- なぜあなたを採用したほうがよいのか?スキルや経験、アチーブメント、熱意。
- 3)Closing paragraph :
- 感謝とお礼
次にそれぞれのパラグラフについてサンプルをご紹介しながら説明します。
Opening paragraph:なぜこの手紙を書いているのか?
最初の文章を書く前に、まずは名前と連絡先を書きます。ここに必要であれば住所も記入しますが、生年月日や年齢は記載しません。連絡先の下には、カバーレターを送付する日付を書きます。その後、本文に入ります。最初の宛名ですが、もし採用担当者の名前がわかるようであれば、
「To whom it may concern」の代わりに「Dear Ms/Mr XXXXX」と書くとよいです。また、オープニングの本文には必ず、応募する仕事のタイトル[position name]と会社名[company name]を書きます。
【Opening paragraphのサンプル】
YOUR NAME
Ph: xxx-xxx-xxxx
Xxxxx@xxx.com
25 May 2021
To whom it may concern,
I am submitting this letter in support of my application for the [position name] position for [company name].
Body paragraph:なぜあなたを採用したほうがよいのか?スキルや経験、アチーブメント、熱意。
ここが一番重要なパートです。人によって内容も長さも異なる部分ですが、あなたのスキルや経験でそのお仕事に役立つことを書き、その証拠となるアチーブメントを書きます。そしてなぜあなたを採用したほうがいいのか、採用されたらあなたはどんな利益を会社にもたらすことができるのか、ということを説明します。そのためには募集要項やその会社のホームページで、求められていることを下調べしておくことが大切です。またこの部分から熱意も伝えますので、使う言葉はポジティブな言葉を選びます。
ここではカスタマーサービス系のお仕事の場合のサンプルをご紹介します。
【Body paragraphのサンプル】
- I am currently working for [company name] as a [position name]. Since I joined the company, I have established strong relationships and trust with customers, and contributed to achieve the 2020 TOP customer service award with my team.
- ↑ 応募する仕事に直結する職歴とアチーブメントを事例と共に説明しています。
- With my proven commitment to building strong customer relationships and a positive team environment, I am confident that I would make a valuable addition to [company name] that provides the best quality service to customers.
- ↑ 応募する仕事に自分がどのような貢献ができるかを、その会社で働きたいという熱意と共に伝えています。
またはアピールしたい点を、以下のように箇条書きにするのも見やすくてお勧めです。
- Please find highlights of my CV in support of my application;
-
- Proven ability to establish strong relationships and trust with customers
- Fluent in Japanese and English language
- Ability to work efficiently as a team
- Proven experience dealing with challenging customer situations
- etc
Closing paragraph :感謝とお礼
そして最後のパラグラフで、お礼と連絡をお待ちしております、という文章を書きます。
【Closing paragraph のサンプル】
I am appreciative of this opportunity and I am grateful for your time and consideration. I look forward to discussing this opportunity with you further.
Sincerely,
YOUR NAME
テンプレートとプルーフリーディング
カバーレターにもCV同様にテンプレートがあります。私のお勧めは、CVと同じく無料のtemplates.office.comです。ぜひテンプレートを活用して、すっきりA4一枚におさめてください。
またニュージーランド政府のキャリアサイトにもたくさん有益なCVサンプルやカバーレターサンプルがあり、無料で見ることができます。ぜひ参考にしてみてください。
ただし気をつけたいのは、CV同様カバーレターも個人個人でまったく異なりますし、応募する仕事によっても書き分ける書類です。ですから、サンプルをそのままコピーしたり、色々なカバーレターサンプルを組み合わせたりすると、採用側に違和感を与えてしまいますので、お気をつけください。
また、書きあがったら英語のネイティブにプルーフリーディングしてもらい、フィードバックをもらうことを強くお勧めします。
次回は、最近トレンドのビデオ面接について解説していきます。お楽しみに!
本コラムは一般的な海外就活にお役に立つ情報発信を目的としております。特定のお仕事にフォーカスしたアドバイスではありませんのでご注意ください。また内容の無断転載はご遠慮ください。
(6月3日執筆)
- Atsuko Takada (面接アドバイザー)
- NZ在住25年。
- 元外資系エアラインCA採用面接官。
- 海外・外資系就職に特化した英文履歴書・英語面接アドバイザー。
- メルマガ(無料): https://mailchi.mp/78f9c0065b1f/ca