人と話をしていて、話についていけない場合どうしますか?
分かったふりをしていませんか?しかし、分かったふりで損をしているかもしれません。
相手やその場の雰囲気にもよりますが、日本人の場合はとりわけ分かったふりをしてしまう場合が多いのではないでしょうか。分からないというのは、恥ずかしいというのもありますが、人の話の腰を折っては失礼だとか、控えめで、でしゃばらないのが美徳という文化的背景もあるようです。それは日本人同士の間でのことで、こちらの人はそれほど気にしません。
僕は仕事柄いろいろな国の人と話す機会が多いのですが、自分が本当に相手の話を理解しているのか、相手が自分の話を理解しているのか分からずに話すのは、すごく神経を使います。とりわけ他の国の人と会話をする場合は、話の内容だけではなく、言語や文化の違いにも気をつけなければいけません。
言っていることは完璧に分かっていても、文化や習慣や常識の違いで、相手の意図することと違った解釈をしてしまった、誤解を招いたりすることがあります。例えば、ある商品が100ドルという話をしたとしましょう。ある人はそれを高いと受け取るし、ある人はそれを安いと受け取るでしょう。相手にものすごく安いことを伝えて驚いてもらうために、その話を出したのに、相手は逆にものすごく高いので驚いているのかもしれません。ですから、価値観の違う人と話をするときは、とりわけ気を使います。したがって、本当にお互い理解しているのか確認する必要があるわけです。
あまりにも話の腰を折るように質問するのは問題ですが、知ったかぶりして話についていけなくて、話に参加できなくなったり、誤解をするよりマシです。相手が、話についてきていないと悟ってくれればまだマシですが、一般的に英語圏の人は、日本人に比べて空気を読もうとしてくれません。要するに相手が理解しているかどうか察してくれません。なぜなら分からなければ分からないという文化だから、分からないと言わないということは分かっていると思うからです。ですから、自分の意見を言おうとしなければ、自分の意見のない人だと思われたり、消極的な人だと思われたりするでしょう。また、突然話をふられてしまうと、今さら話を理解していないなんて言えないので、想像に任せてトンチンカンなことを言ってしまうと、バカなやつと思われてしまうわけです。それに、相手を誤解してケンカになることもあるでしょう。
知らないとか、分からないと言うのは恥ずかしいし、勇気のいることですが、もっと大きな恥をかきたくないのなら、勇気をもって分からないと言ったほうがいいでしょう。