マオリの新年“マタリキ”を知ろう

詳細: カテゴリ: レジャー・イベント; 2015年06月03日; NZdaisuki.com編集部; 16958

昴が北東に輝くマオリの新年

中華圏での春節、タイのソンクラーン、インドのディワリなど、世界各地にはグレゴリオ暦の1月1日以外にも国家や文化、宗教などによって異なる新年を祝う習慣があります。

ニュージーランドの先住民マオリの人々にとっての新年は「マタリキ」。マタリキはニュージーランドが本格的な冬に突入する6月中旬頃に訪れますが、正確な日は毎年異なります。マタリキとはマオリの言葉でおうし座のプレアデス星団のことで、日本では昴と呼ばれるこの星団が北東の空に昇った直後の新月をマオリ社会の新年と定めているためです。2015年は6月18日(木)がマタリキに当たります。

マタリキに込められた2つの意味

プレアデス星団のことを指すマタリキですが、この言葉にはほかに2つの意味があります。

マタリキをマタ・リキと分けるとマオリ語で｢小さな目｣、そしてマタ・アリキとすると｢神の目｣という意味になり、2つの目が自分たちの社会を見守ってくれていると解釈されています。

マタリキを迎えるのは収穫を終えた冬の時期。1年の仕事を完了してひと息ついたマオリの人々は、家族とゆったりした時間を過ごし、ご馳走を食べて新年を祝い、その年の豊作を祈願したそう。親戚など親族が集まる習慣もあるそうで、なにやら日本のお正月と似た雰囲気ですね。

全国で行われるマタリキ・フェスティバル

現在のニュージーランドでもマタリキは全国各地でお祝いされています。通常6月中旬から7月中旬まで、約1ヶ月間をマタリキ・フェスティバルとし、さまざまなイベントが開催されます。

フェスティバルの時期はエリアによって多少異なりますが、2015年の場合、オークランドでは6月20日から、ウェリントンでは6月13日から行われます。ウェリントンは首都だけにイベントの種類や数が多いのでより楽しめそうです。マオリ文化を紹介する催しも盛りだくさん。この機会にマオリの伝統文化を体験するのもいいですね。