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第5回 太陽と月と星々と

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第5回 太陽と月と星々と

今年もまた、冬がやってきましたね!我が家の冬はとっても寒くて冷たくて。5月の終わりには早くも初霜が降り、初氷が張りました!

ここはどこ?!

昨年5月に引っ越して一週間が過ぎた頃、朝起きたら、辺りは一面の霜・霜・霜!!
ここってオークランド???
どこか寒いところに遊びに来たのだと思い込みたくなるくらい、信じがたい真っ白の景色に覆われました。

さすがにこの時は、冬が終わるまで、こんな凍えるような毎日を過ごすと思うと、ここでやっていけるのか?と暗澹としましたね。なんせ、私たちが新居に持ち込んだ暖房器具は、小さな電気ストーブ一つと、まだガスの入っていないガスストーブ。その時はまだ、暖炉の点け方も知らず、薪もなく・・・

いきなりの霜の世界に右往左往する中、ダンナ・レーニエは日本に帰国。残されたグレースと子供たちは為す術もなく、敷地で拾ってきた木をくべ、ちょろちょろと燃える火の前で押し合い圧し合い、必死に暖を取ったのでした。

そんな中でも、ピ~ンと張りつめた冷たい空気に覆われた大自然は、つい目を奪われるような輝きを放ちます。霜の作り出す素晴らしい芸術作品の数々。これぞ、大自然の為せる技ですね!小さな幸せ発見~!!

霜

・・・とはいえ、やっぱり寒いのです。

太陽のありがたみ

ネイティブブッシュの山に遮られ、我が家には朝の10時半まで冬の太陽はやってきません。
それまでの時間の、まぁ長いこと、長いこと!
丘の上から少しずつ降りてくる明るい日差しを、何度も時計を見ながら今か今かと待ちわびます。

太陽がやっと敷地の上に上りつめた時の、何と暖かいことでしょう!!

太陽の熱に温められて、霜で冷え切っていた我が家の屋根や車からは、湯気がモクモク~~~まるでお風呂みたい!

霜の後モクモク

霜の降りる日は晴天が多いって本当なんですね!
あとは柔らかな光を身にまといつつ、デッキでハッピーなひと時を楽しむのみ。
仕事にランチに、たまにはワインまで~♪
家の中よりず~っと暖かい、太陽の日差しに感謝です!

夜の道しるべ

そして、打って変わって漆黒の闇と静寂に包まれる夜。

信じられないかもしれませんが、新月の時などに外に出ると、隣に立っている人にぶつかってしまうことがあるほど真っ暗闇になるんですよ。

そんな時の星々のきれいなこと!ニュージーランドは町中でもきれいに星が見えますが、何の明かりもない中で、うっすらと光る天の川と、大小さまざまな無数の星がきらめくさまは、ただただ美しく、ため息が出るほど。

昔の人々が星に名前を付けたり、想像力を掻き立てられて物語を作り出したくなった気持ちが分かるような気がしますね。

満月

人工的な明かりが無い中では、一日一日、月の光が変化しているのを肌で感じることが出来るんです。今は新月だな。もうすぐ満月だな。あれ、今日は雲が出ているのかな、ということが家の中に居ながらにして分かる。月の光はそれほどに明るかったんですね!

夜空を見上げ、きらめく星々や月の満ち欠けから、自分が進むべき道を考える。何だか素敵なことじゃありませんか?

庭の小宇宙

ところで皆さん、夜の庭をじっくり観察したことがありますか?

かたつむり

ここでは可愛く?カタツムリにしておきましたが、夜の庭の世界は・・・スゴいんです!

にょろにょろ、クネクネ、ぬるぬる、てかてか・・・正体不明の生き物を含めて、様々な生き物たちの営みが見られます。特に満月前後は、彼らの種をつなぐ大切な時期として、その世界が更に拡がるんですよ!

何でそんなことを知ってるのかって??

実は私、見ちゃったんです!
昨年、引っ越してすぐに植え始めた野菜たちが、ナメクジやカタツムリの食害に遭って、ひどい有り様になってしまいました。出来るだけ駆除剤は使いたくないので、夜行性の彼らに対抗するため、夜な夜な庭に繰り出して、一人暗~く人力駆除をしていた、という訳です。笑

否が応にも見ざるを得なかったグロテスクな夜の庭。小さなスペースに、それはそれは想像以上の大きな世界が拡がっていました。

彼らにとっては、小さな庭が一生を過ごす全て。それはまさに、一個の小宇宙でした。

変わらない存在

古来、人々が、月や太陽を道しるべにし、暦や時間の基準とし、様々な形で利用してきた理由が、この田舎に暮らすようになってやっと納得できました。月や太陽の存在は、昔から何も変わっていない。ただ私たちが、それを意識せず日々を過ごすようになってしまっただけだったのですね。

大地を覆い温めてくれる太陽。暗闇を照らし道しるべとなってくれる月や星々。

もしかすると地上に生きる生物は皆、月や太陽と同期して生きるように仕組まれているのではないでしょうか。

太陽や月の存在を意識しながら、そのリズムに合わせて生活出来るなら・・・きっと穏やかな、感謝にあふれる生を送れるでしょうね。

..Morepork...morepork(*)...夜の闇の中から、アオバズクの一人語りが聞こえてきました。

今週も、皆さまの進む先を月や太陽が照らしてくれますように。

*Morepork:ニュージーランド固有のアオバズク(フクロウの一種)。鳴き声が、Morepork(モーポーッ(ク))と聞こえることから、この名前がついたそうで、 本当にそう鳴いているように聞こえます。

グレース

足揉み屋とB&Bスタッフ兼業中
2014年~家族5人で、オークランド郊外で田舎暮らしスタート。
足揉み屋サイト:http://momijinz.com/
フェースブック:https://www.facebook.com/Momijireflexologynz
たま~に更新ブログ:http://rainiernz.com/