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第9回 カップルワーホリのすすめと永住権申請へ

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カップルワーホリのすすめと永住権申請へ

結婚前の同棲ならぬワーホリのすすめ!?

無事にワークビザも所得し仕事にも徐々に慣れ、NZでの生活に少しずつ余裕が出てきた頃、自然と結婚を考えるようになりました。彼とは日本での交際期間3年とワーホリに来てからの2年を合わせると約5年一緒に時間を共にしてきました。

よく「結婚前に同棲すべきだ」などと聞きますが、私は結婚前のワーホリ体験をオススメします笑。お互い育ってきた環境は違うので、生活週間など一緒に住んでみて知るというのはいい事ですよね。私達も日本ではお互い実家ぐらしで同棲経験は無く、NZにワーホリで来て始めて二人で一緒に暮らしたわけですが、今思えばそれがすごい良かったなと思うのです。

来た当初は、それこそ永住権なんて取れたらいいね、本当にとれるのかな?と、ぼんやり思いを巡らせるぐらいで、仕事を見つける事ができるのかもわかりませんでしたし、生活がうまくいかなければ一年後ワーホリ終了時に帰る覚悟でいました。でもその一年間という明確な目安があったので、その間にどれだけの事ができるかに、集中して取り組む事ができました。

2012年に入籍

初めての海外生活、日々思いもよらない大小多様なハプニングが起こります。家族や友達もいない、右も左もわからない場所では頼りになるのは相手だけ、2人で支えあって様々な事を乗り越えてきたと思います。喧嘩している場合ではありませんでした。そうした時間を共に共有することで絆がとても強くなったように思います。

何があっても、彼と一緒なら大丈夫!と、心から思えるようになり、一時帰国した2012年に入籍し、晴れて夫婦になりました。

仕事もプライベートも最強パートナー

私が日本食レストランを辞めて、主人のイタリアンで一緒に働き始める事になったと、前回のコラムでも書きましたが、それがきっかけで新婚早々試練が訪れました。始めて二人同じ職場勤務になり、24時間一緒にいる事になったのが大きな要因。同じ料理人でも和食と洋食とバックグラウンドが違うので、作業ひとつとっても気になる所がお互いどうしても目に止まってしまうという問題。

イタリア料理

さらに夫婦でありながらも職場では私は新人で、主人は上司。仕事とプライベートの切り替えがなかなかうまくいかず、何度もぶつかり、「将来二人でお店をやれたらいいね」などとかねてから夢見ておりましたが、もう夫婦で一緒に働くのは無理ではないかと思う時もあった程・・・

それでもあきらめずに何度も話し合いを重ね一年も過ぎる頃には二人で仕事するのにも慣れ、夫婦だからこそ相手の考えや行動を先読みし、とても円滑に作業ができるようになり、誰よりも仕事がしやすい最高のパートナーとなりました。

日本人が作るイタリアンレストラン

ヘッドシェフとしてキッチンを切り盛りする主人。私はBaristaとしてcoffee作りの傍ら猛勉強してレストラン営業には不可欠のマネージャーの資格も取得しました。フロントの責任者としての仕事も担うことになり、イタリア人のボスと主人、私の三人を中心にしてより良いレストラン作りに励みました。

主人が作るイタリアンは、日本人だからこその繊細な味付けで、イタリア人ボスも納得の美味しさ。私は日本のおもてなし精神で、細やかな接客とサービスを心がけました。さらにイタリア人ならではのボスの人を惹きつけるエンターテイメントの様な話術・・・

ありがたい事に「日本人シェフが作る美味しいイタリアンレストランがある」というのが、徐々に口コミで広がり毎月売上を更新するほど忙しくなりました。日々の日常を綴るブログの効果もあってか、日本人のお客様の数も増えたのも大きな喜びでした。

イタリアレストラン

もしかしたらマイナスポイントにもなりかねないというのに、ボス自ら、「うちのシェフとマネージャーは日本人夫婦なんだ」というのを、来るお客様達に自慢するほど。NZにいるイタリア人の間でも評判になり、常連客の中には数多くのイタリア人もいらっしゃいました。

もちろん地元NZの人々にも必ず毎週来てくれる人、家族の誕生日や祝い事に、毎朝私のcoffeeを買いに来てくれる人などなど。中には二人の名前を覚えて下さるお客様も多く、任される仕事量も多く大変でしたが、とてもやりがいのある職場でした。

念願の永住権申請

ボスやお客様に喜んでもらい、そして認めてもらうことで少しずつ自信にも繋がりました。こうしてNZにおける自分たちの存在意義を見出していくことで、今後の自分たちの将来を見据え、必要不可欠となる永住権取得をしっかりと考えるようになりました。

それまでワーホリからワークビザへ切り替え後、ビザの期限に合わせ二度更新手続きを繰り返しました。その都度ワークビザの申請は自分たちで行ってきましたが、永住権はずっと二人の大きな目標でありましたし、どうしても取得したかったのでプロのビザコンサルタントさんに代行申請を依頼することにしました。

経費は余計にかかりますが、たくさんの経験から私達の状況を見てより良いアプローチ方法を考えてくださり、何より日本人の方に依頼したので、何か問題があったときや、詳しい説明も日本語でやりとりできたのが嬉しかったです。

さらにその頃仕事が忙しかったので、私達は必要な物を用意はしますが、申請や移民局とのやりとりなどを請け負ってくれるのは本当に助かりました。こうして、2014年の初旬についに永住権申請するまでに至りました。

つづく・・・

アラサー主婦ERIKA

職業シェフ・バリスタ
2010年ワーホリでNZへ。
2014年永住権取得。
2015年オークランドからネルソンに移住。
日々の様子をブログに更新中『アラサーカップルのワーホリ日記inNZ