飛行機から見た美しい大地に感動!
ワーキングホリデー制度を利用してニュージーランドに来ると決めてから、お互い忙しかった仕事を辞めました。 ずっと続けてきた仕事を辞めるというのはかなり勇気のいることでした。 三十歳を目前にして無職になるというのは世間的にも気が引けますし、同年代の友人達は家庭を持ち、 マイホームを購入したりと人生設計がしっかりし始める時です。 ましてや、海外に住んでみたい!というざっくりとした理由で仕事を辞め日本を離れるなんて、 人によっては理解を得られず呆れられる事も少なくありませんでした。
そんな中、感謝しているのがお互いの両親が暖かく送り出してくれたこと。 もちろん最初は先の見えない計画に心配していましたが、それでも最後には2人の夢を尊重してくれたのはとても心強いものでした。 ただ、いざ成田空港から飛行機に乗った時は自分が決めた事ながらも不安で胸が押しつぶされそうで、 飛び立った飛行機から遠くなる東京の夜光を見ていると涙が止まりませんでした。 となりにいる同じ夢を追う彼の手を握りしめ、もう後戻りはできないんだ、前に進むしかないんだと言い聞かせました。
そんな私の複雑な思いを乗せながらも飛行機は順調に9000キロの海を渡り、間もなくニュージーランドに到着しようとしていました。 そして機内の窓から初めてニュージーランドの大地が見えた時、あまりの美しさに感動しました。 起伏に富んだ山々に緑豊かで広大な牧草地。それにくらべると私はなんてちっぽけなんだろうと思いました。 不安で悩んでいる場合ではないのだ。 何をするにも自分次第、この大きく雄大な大地の胸を借りるつもりで頑張ろうと2人で気持ち新たに誓ったのでした。
イタリア人宅で初めてのWWOOF体験。
ニュージーランド到着後は事前に手続きしていたWWOOF(ウーフ)体験をしました。 WWOOFとはWorld Wide Opportunities on Organic Farmsの略で、 金銭のやりとり無しで、家の仕事を手伝わせていただく代わりに、宿泊と食事を提供してもらうエクスチェンジワークの事です。
世界中に加盟しているホストファミリーがいるので、このWWOOF制度を利用してお金をかけずに旅をしている人もいるそうです。(登録費用はかかりますが・・・)
とにかく早くニュージーランドの生活に慣れたかった我々は、現地で実際に生活している家庭にお世話になれるとあってこれをやってみることに。 事前に加盟ホストファミリーの中から自分達で選び連絡を取り合っておくのですが、やっぱり食べること大好きな我々。 見つけたのは料理教室もやっているというイタリア人ファミリーのお宅でした。
せっかくニュージーランドに来たのにイタリア人!?とも思いましたが、この出会いが今後の我々のニュージーランド生活に大きく関わってくることになるのでした。
お家での仕事は、にわとり小屋のお掃除、動物のお世話、養蜂の巣箱掃除、家の掃除、子ども達と遊ぶ、料理教室の手伝いなど。 午前中からお昼頃まで4~5時間のお仕事でした。 いきなりの英語環境で、まったく英語がわからなかった我々でしたが、そこはイタリアンマンマ、世界中の旅人を受け入れているだけあって、そんな我々にもわかりやすく優しく教えてくれました!
仕事が終わったら自由時間ですが、我々はとにかくマンマについて回って、買い出しに行ったり、出かけたり、料理を作ったりと、本当の家族の一員のようにとても充実した日々をおくらせてもらいました。 ニュージーランドの暮らしの楽しさを最初に教えてくれた彼らとは4年以上たったいまでも、たまに遊びに行ってご飯を食べたりと仲良くさせて頂いています。
空ってこんなに広いっけ・・・?
当時は、まだ車も持っていなかったので、とにかく毎日時間があれば歩き回っていました。 日本で仕事に追われていた時は日々満員電車に揺られ、朝早くから夜遅くまでの仕事。 ですので日中外を歩くことなど滅多になかったので、真っ青な広い空の下、太陽の光を存分に浴びて緑豊かな町並みを歩いているだけでとても幸福感を得られました。
綺麗に整備された天然芝の大きな公園や、ゴミがまったく落ちていない綺麗な海岸沿いでは、 子供は裸足で走り回り、白髪の老夫婦が手をつないで散歩している。 そんな素晴らしい光景を見ていることで、日本では忙しさに感けて日々のちょっとした幸せを見ようとしていなかったなと改めて思いました。
ニュージーランドに到着して一ヶ月が経つ頃には(約3週間のWWOOF体験も含め)どんどんニュージーランドの魅力に引きこまれていっている2人がいました。
さて、次回はニュージーランドで暮らしていくための、苦労した就職活動の様子を綴ります。
つづく・・・
アラサー主婦ERIKA
職業シェフ・バリスタ
2010年ワーホリでNZへ。
2014年永住権取得。
2015年オークランドからネルソンに移住。
日々の様子をブログに更新中『アラサーカップルのワーホリ日記inNZ』