Gertrude Saddle Routeとは、ミルフォードサウンドの手前にある岩場の目立つトレッキングコースである。ミルフォードサウンドへ続く緑が濃い雄大な谷が拝める。遠くには幻想的に輝きを放つミルフォードサウンドの海も目にすることができる。ニュージーランドに来て数多くのトレッキングコースへ出かけたが、かの有名なミルフォードトラックを差し置いてもこの場所から眺める景色が一番のお気に入りである。
日本語の情報が少ないニュージーランドの山々。同じように情報を探している人も少なかれいるだろう。大自然が魅力のせっかくのニュージーランド生活、情報がないから山に行けないでは勿体無いので、実体験を元に山の情報共有をしたい。
絶対行っては行けない場所。と言われると行きたくなってしまうのが人間の性。今回ご紹介する日帰りトレッキングコース、Gertrude Saddle Routeは山を熟知し、自分の力でルートファインディングができ、何かあった時に自分で対処出来るサバイバルの知恵を持つ人のみが近づける場所。
と言う訳で、そんな方向けに今回の記事はお届けします。生半可な気持ちでは絶対に山に入らないでください。命に関わります。
と行っても私の登山歴もまだ10年満たず。初めてこのGertrude Saddle Routeを調べた時、自分の知識で山に入れるのか尻込んだ私はこの山行を一度諦めた。
なぜ尻込んでしまったのかと言うと、この山を管理する団体DOCのHPに他のトラックとは明らかに違う特別感のある警告が出ていたからである。他と比べて絶対的に危険な事はその事から見てとれた。
雪や凍結の可能性のある日はもちろん雨や霧の日も入るなと書いてある。私が初めにこの山行を考えていた日前後は天候があまり優れずぐずついていた。今回は諦めよう。それが私の判断だった。
それから数週間がたったある日、ポッカリと1週間ほど時間をもてあそぶ事になる。私の頭をまたもやGertrude Saddle Routeが過ぎる。天気が良ければ行けるかも知れない。まず天気を調べた。年間200日以上も雨が降ると言われているこのGertrude Saddle Routeがあるフィヨルドランドだが、1日晴天の日がある!前日は小雨、その後2日も曇り時々晴れ。
これは行けるのでは!?
とその前にもう一度DOCのHPへ、登山レベルは5段階のうちの1番最上級レベルExpert、川の渡渉あり、濡れた岩は避けて通れ、落石・危険を避けるためにルートマーカーに従う、晴れた日のみしか山に入らない、きちんとした装備を揃えて行く。その他もろもろ記載してある。注意事項は時と場合により増えるので必ず山行の前にはDOCのHPとteanauのDOCオフィスを訪れて確認しよう。
私のひとつ引っかかったのは川の渡渉ありの文字、どの程度の川なのか。行かないと分からない。行けるとこまで行ってみよう!と言うわけで現場へ。次回へ続く