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第5回 成功するための履歴書(CV)

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第5回 成功するための履歴書(CV)

歴書を「単に自分の経歴を書くだけのもの」と思っていませんか?

 

もしそうであれば、ぜひ今回のコラムで学んで欲しいことがあります。

英語の履歴書(CV)を初めて書く方は、「日本語の履歴書を英語に訳して書けばいいはず」と思っているかも知れません。実際にクライアントさんの履歴書を見ていると、日本語を翻訳しただけのようなCVを見かけることも少なくありません。

でもはっきり言います。

英語のCVと日本語の履歴書は、ほとんど別物といっても過言ではありません。

では何が違うのか?

そのポイントと、英語でのCV作成のコツを簡略にお伝えします。

テンプレート

日本語の履歴書は、いまだに手書きすることを推奨しているリクルーターも多くいいるようです。テンプレートはほぼ形式が決まっていて、名前、写真、生年月日・・・と続きます。

対して海外(NZ)の履歴書(CV)は、記載する事項こそ決まっていますが、日本のような固定のテンプレートはありません。これまで色々な人のCVを見てきましたが、特にグラフィックデザイナーなどアート系の仕事の場合は、CV自体に自分のデザインやアートの要素を盛り込むなど、その創造性の豊かさに驚かされました。

とは言え、一般の人はきちんと見やすく自分の経歴、学歴、資格などをまとめることが重要です。初めて英語のCVを書く人は、インターネットで検索して、自分に合ったシンプルなテンプレートを探してみることをお勧めします。

CVに書くこと

日本の履歴書は、名前の次に生年月日を書きますが、ニュージーランドではCVに生年月日を書きません。実はニュージーランドでは、求人面接で年齢を尋ねることは、一般的に法律で禁止されています。

また日本では、「職歴」の欄に

・会社名

・部署名

に加えて、そこでした仕事の内容を完結に書くことが一般的ですが、

英語のCVでは、

・役職名(Job Title)

・会社名

に加えて、そこでの業務内容、および成果を、かなり具体的に書き出します。

ニュージーランドでは、ほとんどの仕事にJob Titleというものがあります。これは「

営業部」や「マーケティング部」などの部署名とは違い、それぞれ個々のポジションに与えられる役職名です。たとえば営業であれば「Sales Agent」、マーケティングであれば「Degital Marketing Specialist」など。CVを書く際にも、過去の仕事のJob Titleを記載する必要があります。

それ以外にも、CVにおいては、職歴を書く際には「新しい職歴から順番に書いていく」というのも、日本とは違

っているので、気をつけてください。

プレゼンテーション

上記でも書きましたが、例えば「職歴」の欄には、これまで就いた仕事について、その業務内容と成果を具体的に書く必要があります。

これがとても大切で、良いCVを書くことは、良い作文やエッセイを書くのと同じく、技術が必要になると感じています。

初めて書く方は、最低でも次のポイントに気をつけてください。

◾️過去の仕事の内容や成果を、誰が見ても理解できるように書く。

あなたの履歴書を見て判断するのは、日本の会社や仕事のことを知らないまったくの他人です。どんなリクルーターが読んでも「こんな仕事をして、このような成果をあげてきた」ということがイメージして理解できるように、数字やストーリーを使ってきちんと表現することが大切です。

◾️応募する仕事にある「キーワード」を意識する。

海外の企業は実践力を求めていますので、仕事をいかにきちんとこなして成果を上げられそうか、ということが人選のポイントになります。過去に同じ業種で同じ仕事をしていた場合はスムーズですが、全く違った業種や職種に応募する場合は、魅せ方(プレゼンテーション)を工夫する必要があります。

例えば、日本でIT会社の営業部にいた人が、ニュージーランドで現地のカフェのバイトに申し込むとします。職歴に「ITでの営業」とだけ書いても、結果はかなり厳しいでしょう。まずはそのカフェでの求人で求められているスキル、経験をきちんと読み込みます。例えばそこに「顧客中心のサービスを提供できる人」などと書いてあるのであれば、ITの営業時代に「顧客中心のサービスを提供してきた」ことを思い出し、その部分をアピールできるように職歴の書き方(選ぶ言葉、書く順番)などを工夫していきます。

いかがでしょうか?

現在のニュージーランドは、控えめに言っても就職難の厳しい時代です。一つの求人に100通以上の応募があることも珍しくないと聞いています。

自分の能力、可能性をきちんと伝えるためにも、どうか良いCVを作ってください。

 

Sally OTAKE(公認キャリアコーチ)
NZの上場企業などにて人材管理やマネジメントを10年以上経験。現在は海外キャリアコンサルタントとして、仕事の探し方から履歴書、面接のアドバイスまで実践的にサポート。お客様の満足度100%を保っている。
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