ワイン用のブドウは夏場の3月頃から収穫され、その後ほとんどのブドウは数ヶ月寝かされてワインになっていきます。そんな中今年2015年ラベルのワインもレストラン、スーパーマーケット、ワイナリーで徐々に見かけるようになってきました。

ニュージーランドワインは軽く飲みやすいのが特徴的で、また開封後数日のうちに飲み干してしまわないと酸化して味の鮮度が落ちてしまいます。赤ワインもコルクで栓をしているものはほとんどなく、白・赤共にスクリューキャップが利用されている事からもわかるように、この国の人々にとってワインはお食事のお供に欠かせないものですぐに飲み干してしまいます。日本では年間１人あたり3本の消費量に対し、ニュージーランドは21本にもなるんです!!

ただ実はこれだけワイン産業が盛んになったのもここ10年足らずの事。元々19世紀初頭に、キリストの血とされるワインを製造するためオーストラリアの牧師によって苗が持ち込まれ、植えられたのがきっかけだと言われています。その後世界大戦突入後、軍兵達のために大量生産され質が落ちたのが、ここ十数年で味を重視して造るようになってから世界で認められるワインも増えてきました。

マタカナ地域のワイナリー

ニュージーランドでは白ワインが総生産量の70%以上を占るほど白ワイン用ブドウの栽培がしやすい気候であったり、地域によっては赤、白それぞれ有名ワインがあったりします。それと比べるとマタカナ地域は、丘の斜面を利用しているため水はけの良い地形、気候も適している事から、シャルドネやピノ・グリ、メルロー、シラー、ピノタージ等、白も赤も作ることができるのです。

そんなマタカナワイナリーでもオススメの4カ所をご紹介します。

Ascension Wine Estate

オークランド町中から車で40分程のMatakana Road沿いにあるオシャレな4つ星ワイナリーです。毎週火曜休みですが、それ以外の曜日でしたら特に予約も必要なく気が向いた時にフラっと行けてしまいます。ここで是非試して頂きたいワインがViognierとFlora。この2つはあまり見かけることのない生産量がとても少ないワインで、特にFloraはワインが苦手でもとても美味しく飲める優しい味がします。

Viognierはどちらかというと少しピノ・グリに似ているため女性に人気ワインです。アセンションにはワイン以外に、蜂蜜やオリーブオイル、チーズもお店に並んでおりワインにはぴったり！また晴天の日には裏庭や斜面に広々と広がるブドウ畑で寝転がったり散策したりのんびりすごすのもいいかもしれませんね。

The Vintry

ここはワイナリーではありませんが、マタカナビレッジの中にあるワインテイスティングルーム。マタカナ地域の様々なワイナリーのワインを置いています。5種類で$15とテイスティングにしては少しお高めですが、普段公にテイスティングを行っていない場所のもここでは楽しむ事ができます。

中でも珍しいのはLothlorienのフィジョアワインで、フィジョア独特のフルーティーさが残りつつ甘めの飲みやすいものとなっています。是非この機会にマタカナ地域でお気に入りのワインを見つけてみてください。

Heron's Flight

こちらのワイナリーは予約必須で、7Daysオープンしている赤ワインのみを扱うブティックワイナリーです。NZで唯一のイタリアのワイン用ぶどうを使用した舌触りの優しいSangioveseや、チェリー風味だがこくのあるロゼDolcetto、またボトルに鳥のヘロンのデコレーションが施された上品かつ上質なワインも是非お試し頂きたい。

更にお酒が苦手な方にも美味しく楽しめるものもあり、ソービニヨン・ブランのスパークリングとメルローのノンアルコール100%果汁ジュースは見逃せません。

Brick Bay Wines

メインの通りMatakana Roadからだいぶ奥まった場所に位置した、落ちつきのある雰囲気を持つワイナリー。ここにはワインだけではなく、１人$12で2km程続くスカルプチャートレイルも楽しめます。訪れたついでに天気の良い日は45もあるスカルプチャーを眺めながらゆっくりお散歩もいいかもしれません。

特にここではブドウ畑には雨水を利用したり、害獣であるネズミやポッサムを殺す毒や農薬は一切使わず、近辺の鳥達が安心して住める環境造りにも力を入れている程エコに重点をおいています。そんな配慮があるからこそ来る人々に癒しの空間を提供し続けていけるのかもしれないですね。

マタカナ地域にはまだまだたくさんのワイナリーが点在していますが、公共交通機関ではなかなか来れないため友達同士で車に乗り合わせてお出かけするのがオススメです。ただ運転手の方はワイン一杯くらいが限度ですが、そこは喧嘩がおこらないように話し合ってくださいね（笑）

雨期に入ったこの時期ですが、青空が広がった日を逃さずこの機会に是非北の地域にも足を運んでみてください!!