キウイバードはニュージーランドの国鳥でもあり絶滅危惧種であるため、姿を見ようと飼育施設に行ってもなかなか動いている姿を見れず残念!!なんて経験は誰にでもあるのではないでしょうか。キウイバードはBrown KiwiやGreat Spotted Kiwi、Little Spotted Kiwiなど実は様々な種類がいますが、昔は1,200万羽もいたキウイ達も今では全部の種類合わせても総数5万羽にまで減ってしまいました。種類によってはもう350羽しか残っていないなんてことも。
今回はそんな珍しい固有種の生態やニュージーランドで動き回っているキウイバードを見る事の出来る場所の情報をお届けします!!
動くキウイバードが見たい!!
ニュージーランド北島の様々な場所で施設はあるものの、見に行っても丸まって寝ている背中を眺めるだけとか、寝息をたてている様子を見るだけなんて事がほとんどですね。でもどうせならば動き回り、走り回り、飛び跳ねる姿や、餌を一生懸命探す姿が見たいのではないでしょうか??オークランドから近場でそういった姿が見れる可能性の高い場所2カ所をご案内します。
Kiwi House Otorohanga
有名観光地ワイトモ洞窟から車で15分程のところにあるKiwi Houseがオススメです。
20 Alex Telfer Drive, Otorohangaにあり、クリスマス以外は毎日9:00amから5:00pmまでオープンしています。オークランドからだと車で2時間半程なので結構近場。入場料は大人で$24、5歳~15歳の子供で$8です。
ここの魅力と言えば、毎日10am、1:30pm、3:30pmの1日3回キウイバードのフィーディングの様子を見る事が出来るのです!その時間に合わせて行けば餌を持った飼育員さんに飛びつくキウイバードの様子や、時には走り回る姿も見る事が出来てしまいます!
ここの施設のあるオトロハンガという町はキウイバードの人工孵化を初めて成功させた町でもあるため、町の入り口には大きなキウイバードのモニュメントも飾られています。
その中でもこのKiwi Houseは昔からボランティアスタッッフやドネーションなどで切り盛りし、キウイバードの孵化や飼育を行ってきました。1971年には一般公開されましたが、キウイバードの姿を人々が見る事が出来るようにした施設はニュージーランドで初めてだったそうです。
キウイバードのフィーディング以外にも、ニュージーランド固有種のオウムの一種ケアやカカ、カカリキ、ウナギのフィーディングも行っています。是非それぞれの時間に合わせて鳥達が餌を求めて活発に動き回る姿をその目でご覧ください!
Rainbow Springs Kiwi Wildlife Park Rotorua
ニュージーランドで一大観光地であるロトルアにある施設で、展望レストラン『スカイライン』ゴンドラの横にあります。
住所は192 Fairy Springs Roadで、8:30amから9:30pmまでオープンしています。
料金は様々なプランがありますが、一番シンプルに入場料のみですと、大人$40、シニア$36、子供(3~15歳)$20と少しお高め。知識と経験豊富なスタッフの人による30分間のガイドツアー込みですと入場料にプラス$10ですが、キウイバードに関して詳しい説明が聞けます。その際は事前に予約をしてくださいね。もっとお得に!という事でしたら、羊の毛狩りショーで有名なアグロドームとのコンボなんかもあります!それですと大人$59、5~15歳は$32と、とってもお得!
しかし、こちらの施設は少し複雑なシステムになっており、キウイバードを見たい場合は日没後の夜の時間に行き、スタッフの方の案内で見学する必要があります。時間は基本的に暗くなってから閉店の21:30まで大丈夫ですが行く前には時間をしっかり確認して行くことをお勧めします。日中の時間に$40の入場料を払っている人は、一旦施設を出て夜戻って来くことも可能です。ただチケットはなくさないようにしてくださいね。
ここでの見所は他では類を見ない、ガラスフリーなところです!他の施設に行くとガラス越しにでしか見る事が出来ないキウイバードもここではなんの隔たりもなく動く姿を見る事が出来てしまうのです!そんな姿を間近ではっきりくっきり見れた時には感動間違いなしです。
Raibow SpringsではBrownキウイの飼育を行っています。また『Kiwi Encounter』と呼ばれるニュージーランド最大であり最も成功を収めているキウイバード保護・繁殖センターに1995年から参加し、それ以降1,350羽ものヒナを野生に返すという実績もある場所となっています。ここの施設では北島13カ所から卵を集め、人工機器で80日弱温め孵化させた後、自分で天敵をやっつけられるとされる基準である1kgまで大切に育てます。そうした過程を経て野生に放たれていくのです。
それ以外に施設内には奇麗な景色もあり、またニュージーランド固有の鳥やは虫類、魚類を見る事が出来るのに加え、楽しいアトラクションThe Big Splashにも乗れます。
入場料は少し高いと感じるかもしれませんが、絶滅危惧種を含めニュージーランド固有の生き物を見ることもでき、絶滅危惧種の保護繁殖のサポートも担うことができるため、是非時間があれば訪れてみてくださいね。
キウイバードは哺乳類に最も近い鳥!
キウイバードの体の造りは不思議がいっぱいです。なんと言っても鳥というよりも哺乳類なんです。
アナグマの様に穴の中で生活をし、ネコの様に猫ヒゲを持ち活動する際にうまく障害物を避ける事が出来ます。また夜行性で目が退化した代わりに犬並みに嗅覚が発達しています。鳥達の中でキウイは唯一、匂いを頼りに食べ物を探し、地上から10cm以上地中にいる様々な種類のミミズの匂いも嗅ぎ分ける事が出来ます!それに加え、骨は普通の鳥は体の軽量を保つために骨の中は空洞なのに対し、キウイバードの骨は人間と同様に随で満たされているんです。
またびっくりする事に、鼻が一番長い動物は像ですが、鼻が一番長い鳥はキウイバードなんです!通常だと鳥の鼻孔はくちばしの根元についていますが、キウイバードの場合は鼻孔がくちばしの先端部分についているため、あのくちばしに見えるものは鼻と認識されます。その鼻を地面に突き刺しながら餌を探す姿は何とも言えない可愛さがあります!
まだキウイバードをその目で実際に見た事のない方は近いうちに是非足を運んでみてくださいね!!
Asuka
オークランドのガイド会社MYDO NZ Ltdで勤務。個人・グループツアー、学生コーディネーター、下見ツアーに関してはmydo@ihug.co.nzへご相談ください。