今回が今年最後のコラムになるので、少し早いですが年末のご挨拶に代えさせていただきます。
 
　何年か前に、ここで年末のご挨拶をしたところ、すぐにお客様から連絡があって、
「高橋さん、お仕事辞めちゃうんですか？」
と本人も知らないことを聞かれて、びっくりしたことがありました。
「辞めませんよ。どこでそんなことを聞いたんですか？」
と聞いてみると、
「だってNZ大好きのコラムに『お世話になりました』って書いてあったから。」
「あれは、『今年もお世話になりました』で、年末のご挨拶なんですが。。。。」
「えーーー！そうだったんですか。」
ということで大笑いになったことがありました。
 
　さて、去年ここで、「今年のニュージーランドは明るさが見えてきた1年ではなかったでしょうか。景気はまだまだ足踏み状態ですが、来年こそは回復の方向性がもっとはっきりする1年になるようにと願っています」と書きましたが、2013年はまさにその通りの年ではなかったでしょうか？
 
　今年も「家を買いました」というお客様からの連絡が、去年同様に相次いだ年でした。さらに「ビジネスを始めました」とか「店を買いました」というお話がこんなにあったのも、2007年以来ではないかと思います。新規出店、事業拡張で候補地を物色中という計画も聞いています。
 
　個人の家の購入にしろ、法人の業務拡張にしろ、先行きの見通しが良くなければなかなか下せない決断です。低金利だけでなく、見通しが安定して、先行きに安心感が出てきているのでしょう。2014年もこのままさらに上向きな1年になるようにと思っています。
 
　しかし、景気が良くなってくると物価の上昇も進むものです。ガソリン代、バス代、電気代、家賃、食費、コーヒー代と挙げたらきりがないほど、物の値段が上がりました。保険も金融商品の一つなので物価の影響を受けますが、それ以上に2011年のクライストチャーチ地震以降の損害保険全体の見直しが響き、保険料だけでなく、住宅保険など保険そのものが業界を挙げて抜本的に見直されました。
 
　カンタベリー周辺をはじめとし、保険会社が保険を引き受けない、つまり保険に入れないという状況も相変わらず続いています。買い物に行って「ほしい物を売ってもらえない」という状況はちょっと想像がつきませんよね。でも、保険に関しては一部でそんな状態が続いています。来年はこの状況が少しでも改善してほしいものです。
 
　今年はコラムを39回更新しました。何回か全くお取引のない方から、「今まで疑問に思っていたことがよくわかった」とか「コラムを読んで自分の保険会社に請求してみたら、保険金がおりた」といったご連絡をいただきました。このコラムは保険に関する情報提供を一番の目的にしているので、こういうコメントは励みになります。この場を借りてお礼申し上げます。
 
　保険という商品は保険会社によって、また保険商品によっても内容や条件が異なるため、なかなか一般論を話すことが難しいのですが、これからも在住の皆様に少しでも保険というものをご理解していただけるよう、また賢く利用していただけるよう、引き続き情報提供に励んでいきたいと思います。
 
　皆様、楽しく安全なクリスマス、年末年始をお過ごし下さい。そして良いお年をお迎え下さい。2014年もどうぞよろしくお願いいたします。