今回は、前回の“海外で生まれ育った日本人はどうなるの?”のパート2です。
これは、自分の観察による妻のケーススタディーですので、 もちろんすべての海外で生まれ育った日本人に当てはまるわけではありません。
言語に応じて態度が変わる
僕の妻に限らず、複数の言語を話す人全般的に言えることは、日本語で話している時は、声のトーンが少し高めで、おしとやかに振る舞いますが、英語で話し出すと、途端に声のトーンが低くなり、態度が雑?になります。また、自己主張も強くなります。ただし、大人になって海外で暮らした人に比べて、違和感は少ない気がします。恐らく子供の時から自然に使い分けているので、本人はこの態度の変化に気が付いていないでしょう。今どちらの言語で話しているのかすら気が付かないぐらいだと思います。
話の内容に応じて言語が変わる
子供の時から家では親と日本語で会話をしていたので、家で話すような一般的な内容は日本語の方が慣れているようです。しかし、学校では英語を使っていたので、同年代の友だちどうしの会話や、アカデミックな内容は英語の方が慣れているようです。それで、家庭での一般的な会話を日本語でしていて、話しの内容がアカデミックな内容になると、いつの間にか英語になっているということがよくあります。また、ケンカの場合も英語になる場合が多いです。これは、英語の方がストレートに物事が言えるからだと思います。
日本人の女性では使わない言葉を平気で使う
これは僕の妻だけかもしれませんが、日本の女性なら使わないような言葉を時々平気で使ったりします。恐らく、語彙として知っているのですが、それが女性として使ってもいいのかよく分かっていないからだと思います。
ジョークが分からない
ジョークというのは、その国の文化や習慣、時代背景などバックグランドを知っている必要があります。しかし、日本生まれ、日本育ちの人に比べて日本の文化に接した量が少ないので、ジョークが分からない場合があります。これは、日本人が英語のジョークが分からないのと同じです。 通常の会話でも時々理解できないこともあるようです。
また、日本語は英語に比べて省略して話す傾向があるので、その部分を補うためには空気を読んで意味を理解する必要があります。しかし、空気を読むのが苦手で、英語のように主語や目的語などを省略しない言語に慣れた彼女には、もっと具体的に、主語や目的語も省略せずに言わないと分からないことがあります。
言語面で役に立つ
とりわけニュージーランドに住んでいると、英語の理解度が生活に影響します。その点英語と日本語を流暢に使いこなす彼女は、通訳者として役に立ちます。
言語面だけでなく、ニュージーランド人の考え方にも精通しているので、日本人から見て、ニュージーランド人の“不可解”な行動を知るのに助けになります。
パート3に続く