先日、ニュージーランドにおける処方箋薬の負担金の改正についてご説明しました。今回は処方箋について基本的なことをお話したいと思います。
処方箋の期限
一般処方箋
処方日から6ヶ月が期限です。
ただし、はじめの3ヶ月と後半の3ヶ月では負担金が異なります。
はじめの3ヶ月
政府の補助金が受けられる期間のため、基本的に1アイテム$5(または無料)です。
3~6ヶ月
調剤はできますが、政府の補助金が受けられないため、薬代は全額自己負担となります。
麻薬処方箋
処方日から7日が期限です。
処方期間
一般処方箋 90日まで
麻薬処方箋 30日まで
なお、麻薬処方箋に、例えばParacetamolのような一般処方薬が処方されていた場合も、処方期間は30日までになります。
ホールドとリピート
ホールドとは
処方された薬を一度にすべて調剤してもらう必要はありません。自分で欲しい薬だけを選び、そのとき必要でない薬を薬局でホールドしてもらうことができます。なお、ホールドされている薬が調剤できる期限は、処方箋の期限と同じです。
リピートとは
処方された薬が一度にまとめて調剤されず、数回に分けて調剤されることがあります。なお、リピート薬は、はじめの薬が調剤された薬局からしか受け取ることができません。
リピートになる理由
- 医師からの指示
薬が適正に服用されているかを監督する必要がある場合、医師からその旨が処方箋に指示されます。医師の指示に従い、数日おき、1週間おき、などの期間で薬が調剤されます。 - 麻薬
一部、30日分が一度に調剤される薬もありますが、基本的には10日ごとに調剤されます。 - 高額な薬
服用途中で薬の種類や用量に変更が生じた場合、薬が3か月分まとめて調剤されているとそれだけ無駄になる薬の量が多くなります。この無駄を省くため、高額の薬に関してはリピート薬として調剤するように政府から薬局へ指示が出されます。この理由の場合、基本的に1ヶ月ごとに調剤されます。 - 使用期限が短い薬
小児の抗生物質は、薬局で粉末を水で溶解しているため、使用期限が溶解した日から7~14日となります。服用期間が溶解された薬の使用期限よりも長い場合リピート薬となり、数回に分けて調剤されます。その場合、薬がなくなる直前にリピート薬を薬局に取りに行くことになります。
<特例>
以下のどれかに当てはまる場合、リピート薬であっても3か月分を一度に受け取ることができます。
- 旅行
- モビリティー
- 移転
- 距離(薬局がご自宅から遠い場合)
参考になれば幸いです。