日本のサブカルチャーで盛り上がるイベントが、今年は“NZ AKIBA CON”となって4月24日(日)にオークランドのCROWNE PLAZA HOTELのBallroomで開催されました。コスプレをする人、それを見る人、撮影をする人、フィギュアなどを購入する人たちで、会場は終日大いに賑わいました。
AKIBA CON
4月24日(日)、オークランド中心地のCROWNE PLAZA HOTEL、Ballroomで開催された2回目となる ”アニメ・ゲーム・コスプレ コンベンション” NZ AKIBA CON、今年は2000人強が来場。若い女性層を中心に、日本のサブカルカルチャーに関心を寄せる人たちの熱気は、会場の至るところで感じられました。コスプレをする人、撮影する人、グッズなどを販売するスタッフ…、会場の声を取材しました。
参加されたコスプレイヤーのほとんどの人が自分で製作しています。ゲーム系のコスプレはかなり細かいところにもこだわるため、製作に半年以上をかけて取り組む人もいれば、周りの材料を工夫して数日で作り上げる人もいます。
来場者の過半数はコスプレ

- 鮮やかな水色のコスチュームに身を包んだハナ。
- 「このコスチュームは仕事が終わってからの時間で3,4日で作っちゃったわ。日本のアニメーションが大好き。今は『AKB0048』に夢中。次はそこに出てくるコスチュームを作る予定なの」

- フランス人と日本人のハーフ、ニコは大のドラゴンZボールファン。
- 「日本のアニメのスタイリッシュなところが大好き。コスプレはやめられない。みんなに見てもらいたいからfacebookも開いているよ」と話します。
会場には、カメラを手にした人も多く見かけました。中にはプロフェッショナルかと思えるほどのレンズ・機材を手にしている人もいました。
コスプレせずともコスプレを楽しむ!
- コスプレを撮影しているマイケルは30代の中国人。 「中国にいた時から、日本が好きで、そこから日本の漫画やアニメに興味を持つようになったんだ。日本の漫画の主人公は、アメリカのカートゥーンとは少し違って、とても頑張り屋さん。その設定が好き。こうしたキャラクターは10代の若者にはいい影響を与えると思うよ。僕自身はコスプレはしないけど、コスプレをしている人たちには共感を覚えるね。今日も楽しんでいるよ。」
日本のサブカルチャーにスポットを当てたイベントは少なく、こうした場は ‘おたく’の大切な情報交換の場。‘おたく’同士、またスタッフや店員さんとさまざまやりとりをしながら交流をしていました。
人の絶えないフィギュアや本、DVDのコーナー

- 熱心にお客さんとやりとりをしていたフィギュアを販売する20代のブライアンは、
- 「僕はコスプレはしないけど、フィギュアが好き。アニメで見る平面的なキャラクターを、フィギュアでは立体的に見ることができるからね。いろんなアングルから見られるのも楽しい。そこがフィギュアのいいところかな。」

今回のNZ AKIBA CONには今ニュージーランドに滞在している日本のコスプレ界のアイドル、ミッチェルシーさんの姿もありました。
ミッチェルシーさんが感じたAKIBA CON

- “秋葉原発メイドアイドル”として活躍しているミッチェルシーさんのコメントは、こんな感じ…
- 「おかえりなさいませ♡ご主人様、お嬢様♡
秋葉原発メイドアイドルのミッチェルシーだにゃん!!♪
NZ AKIBA.CON2016、ミッチェルシーも出陣!
ニュージーランドって羊の国のイメージだったけど、コスプレイヤー沢山いるんだ!
にゃんとっ、アニメで日本語覚えた子もいた! 凄すぎかよ。 ミッチェルシーも英語覚えて日本帰るしか!
AKIBA.CON超絶楽かったーー!!
ワールドお給仕中みんなともっと愛いたいにゃん( ^ω^ )
よろしくチェルシー!!!☆」
NZ AKIBA CON発起人の、‘おたく’ショップ ”j toy master HOBBY ONE” を営む岩見明潤(いわみあきよし)さんにお話しを伺いました。
日本のサブカルチャーを広めるために
- j toy master HOBBY ONE
- 「日本のアニメやゲームが人気とはいえ、イベントとしてはまだまだ少ないです。おたく’についてもっと知ってもらうために、こうした機会を増やしたいと思いました。NZ AKIBA CONは、アットホームな雰囲気で、来てくれる人との距離感がないイベントにしたいと思っています。今後もさまざまなフィードバック、‘おたく’からの声に耳を傾け、それを実現していきます。今回声優さん(徳井青空)を日本からお呼びしたのも、昔からの‘おたく’みんなの声でした。来てくれるみんなが楽しむイベントに、NZ AKIBA CONは今後もそうしていきたいと思っています。」
NZ AKIBA CONのようなイベントはまだ少なく、こうした機会は自分たちが‘おたく’であることを表明し、彼らにとってのよい情報交換の場にもなっています。ことばの響きに暗いイメージのある‘おたく’ですが、彼らの表情はにこやかで明るく、そこに暗さは少しもありません。“見せる・魅せる”楽しみを、参加している人たちから大いに感じることができるイベントでした。