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第7回 英語の理解が早くなる必須な豆知識

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英語の勉強をしていて、理解することが難しいと感じている方が沢山いらっしゃることは不思議ではありません。なぜなら英語と日本語の言語の特徴と感覚が違うからです。
また、各国の歴史から同じ英語を話している人達でも感覚や意識が異なります。同じ意味でも表現方法が違う、思い入れも違うのです。
ですので、コラム2でお話しさせて頂いたように、英語の基礎である文法を学ぶときは1つの参考書、または一人の先生だけに習うことが大事なのです。

今回は英語の特徴を過去の出来事からお話しし、英語を母国語として話す人が意識している事やなぜ日本語をそのまま英語に訳すと違和感が発生するのかをお伝えします。英語学習の理解を深める必須な豆知識です。

英語が意識していることを知った上で、英語の勉強に取り掛かろう

もともと、英語に限らず言語というのは、どこの国とも混じっていない純粋な状態でした。しかし、多くの言語の過去をさかのぼると、フランス語を使っていた人々がイギリスを制圧した時期から、イギリスで使われていた英語にフランス語由来の英語ができてしまった。

というように、言語の中には侵略されていくにつれ、行動的、アクションが現れる表現になっていったと言われていて、特に英語は支配の歴史の中で育ってきた言語です。

もともと、純粋な言語というのはbe動詞を使って表現しているものが多かったのですが、支配の歴史の中で育ってきた英語は他動詞を使った表現に変化していきました。

それにより、SVO構造である、誰が、何を、どうした、ということを明確に表現するようになり、

これは誰のものか?
この責任は誰にあるのか?
この人と自分の関係は?

という意識が英語にはあります。それがbe動詞以外の動詞(have、doなど)を使った表現が多い理由の一つです。

日本語の勉強をすることが英語力向上になる

その場の空気や話し方で相手の言いたいことを察すれるハイコンテクスト言語の日本語に対し、英語はローコンテクスト言語です。ローコンテクストは発言していることが相手の言いたいことの情報源なのです。

英語を母国語としている人は、お話が上手で、行動と言葉がいつも伴っていると感じませんか?英語は自分の意見を述べないと相手も理解できないと考えられている言語です。日本語は言われなくてもわかるでしょ?という言葉があるように、相手がYES, NOをはっきり言わなくても雰囲気や、発言している言葉から言いたいことを察することができるのです。

例えば、何かの実験をマウスで行った時にそのマウスが死んでしまった場合、

日本語では、「あっ!死んじゃった。」のような発言をするのに対し
英語では、「I killed it」「I have killed it」のようになります。

もう1つ。
大好きな相手に告白をする時、

日本語では、「好きです」「○○さんが好きです」のような発言をするのに対し、
英語では、「I love you」のようになります。

違いはわかりますか?

日本語は、その場の状態、状況、発言している人が明確であることなどから、主語はあまり使われない事や、「それ」「あれ」で目的語を発言している事が多いです。
英語は主語(S)、動詞(V)、目的語(O)で責任の所在となる人、物、出来事をはっきりと言い手の発言を明確にするのです。

これらを踏まえて、日本語を母国語としている人が英語を学ぶ場合、日本語にローコンテクストの感覚を入れ、英語を母国語としている人の感覚の日本語へ能力を高めていく必要があります。

今使っている日本語をローコンテクスト感覚の日本語へ変える練習が必要です。

英語は動詞(V)を基本で考えられていることが一般的です。
ですので、例えば、お財布を盗まれた時はVである「盗み」が文の基本になります。

お財布を盗まれた場合日本語では、

「財布を盗まれた」のような発言をしますね。それに英語のローコンテキストの感覚を入れるには「誰に盗まれたか」も付け加えなくてはいけません。
 
S 誰かが(誰に盗まれたか明らかでない場合)
V 盗んだ
O 私の財布

これを英語にすると

「Someone stole my wallet.」

英語を話す人はシンプルに物事を話す傾向にあります。また、受動態や否定形を使うと文も長くなるので、第3文型である主語(S)、動詞(V)、目的語(O)で文を作れるようになることが英語の能力向上に繋がります。

テリトリー概念で文法力アップ

支配の歴史の中で生きてきた英語なので、テリトリー意識も生まれ、支配する側もされる側も各自テリトリーをすごく意識しました。

これは誰のものか?
この責任は誰にあるのか?
この人と自分の関係は?

のように、それはテリトリーに対してどこに何が存在するのか、またはテリトリーに入ってこようとしているのか、外に出ようとしているのかを明確にしたがります。

日本の考えは、

全ての物はもともと神様の物であって自分の物ではない。という思想が根底にあり日本語ではあまりテリトリーを意識しません。

こういった違いも知っておくと英語のルールを受け入れやすくなりますよ。

今回お話しさせて頂いたような背景が英語にはあり、SVOの形で表現する練習がとても大事です。
以下は、以下はSVOの表現でよく使われるV(動詞)をテリトリーという概念で見たの感覚を説明したものですので是非参考にして下さい。

07-01

・come /bring…テリトリーに対して近く
「出発するよー」と言われ「今行くー」と言いたい時に「I’m coming」と言います。出発する車に近ずくイメージです。
セットメニューのハンバーガーを注文した時に「これに飲み物もついてきますか?」と聞きたいときは「Dose it come with a drenk?」と言います。ドリンクはセットメニューのテリトリー内に来るのかというイメージです。
 
・go /leave
「学校に行ってきます」という時「I'm going to school」と言います。今いる自分のテリトリーから遠ざかるイメージです。
携帯をなくした時に使えるフレーズに「My phone is gone」があります。いつも自分のテリトリー内にあった携帯が遠ざかったイメージです。
 
・have
自分のテリトリー(あるテリトリー)内にある状態を表す動詞。「have=持つ」だけではありません。「I have a car」「I have a pain」は自分のテリトリー内に車、痛みがあることを表現してます。
では、「Do you have a question?」はあなたのテリトリー内に質問があるか聞いています。
 
・get
頑張ってテリトリー内に入れるイメージです。そのテリトリーに入れられることが確実じゃない時に使われます。(haveはそのテリトリーに存在して当たり前)
「Can I have a coffee please?」は、カフェでコーヒーを注文する時に使います。(カフェでコーヒーを飲めることは確実ですよね。)それに対し、「Can I get a coffee?」をコーヒーがメニューにあるかわからない和食レストランで注文する時に使えます。「コーヒーはおいてますか?」のような感覚です。ここでコーヒーをテリトリー内に入れられるかがわからないのです。
 
・give
自分のテリトリーから外に出す時に使います。
「I'll give you my phone number」私のテリトリー内から私の電話番号を出したイメージ。
「He gave me some advice」彼のテリトリー内から彼のアドバイスを出したイメージ。

以上が今回の英語学習の理解を深める必須な豆知識でした。

日本語と英語は全く別の言語なのです。直訳できる表現もありますが、日本語と英語の間で直訳できないことが起こるのは不思議ではないこと、英語が難しいと感じる理由はあなたが日本語の感覚を使って英語を学んでいるからかもしれません。

今回のコラムで少しは英語の難しさが緩和されたかと思います。

 

Mills
Kiwiの夫との結婚の為にニュージーランドへ。
恵まれた環境にいながら伸びない私の英語力は、心理的な油断と勉強した気になっていたことが原因でした。
英語の勉強を一から学び直し様々なことを試し続け、今の生活に必要な英語を身につけることが最優先と気が付いてから吸収力がアップ。
タイムマネージメント、マインドマネージメント管理が得意。同じく悩まれている方々へアドバイスできるようブログも更新中です。
 
ブログ: 人生を整えるヒント集