ファームハウス。ニュージーランドの牧場で働く時には、牧場にある家に住みます。
私が働いていた頃、フルタイムの従業員やボス、私を含め、みんなそれぞれのファームハウスに住んでいました。
牧草地の一角にあるその家は、牛舎から約300m。そこまで近いと、牧場と一緒に暮らす。という表現をしても間違いがないと思います。
もちろん牧草地の一角に住んでいるのだから、牛とも一緒です。朝起きると、こんな景色が広がっていることもあります。
牛の次に多い動物といえば、牧畜犬。彼らももちろん立派な従業員の一部です。放し飼いにされた彼らは、必要な時には仕事をし、仕事の合間には走り回り、自分でお家に帰っていきます。
一緒に牛を集めにいき、牛舎に水を飲みに行く、休憩時間にはお気に入りの木を持ってきて、他の従業員とのコミュニケーションを楽しみます????
あんまり遊んでいると、ボス(飼い主)に怒られちゃうからね、笑
ニュージーランドに来ると、道路で牛や羊の大移動を見たことがある人もいるのではないでしょうか?
私たちも移動の時期になると、日常茶飯事に起こります。休日に遊びに出ようとしたら、家のまえで牛の大渋滞が起こっており遅刻。なんてことも。
一般の人には、道を譲るのですが、一従業員となると、同僚の「空気読めよ」の顔で引き止められます、、(笑)
時には、手伝わされることも。。。
それだけ近いと休日にこんなお誘いが来ることも、、、
「ナオ、今から子牛が生まれて初めて小屋から出る瞬間見にくるか?!」、、、、時刻は朝8時(笑)
休日だけどもちろん見に行きたいので、眠たい目を擦りながらバイクに飛び乗り牧場まで行きます。
初めてのお外dayにピッタリの天気は快晴、春の陽気な風が吹きます。約50頭の子牛は今まで散々小屋の中で溜めた、はち切れそうなエナジーを持て余しています。
ゲートを開けた瞬間、子牛たちは思いっきり飛び出す!わけでもなく(笑)案外怖がりで、恐る恐る匂いを嗅ぎながら出てきます。
それでも、どこのグループにもいるのですが、お調子者で怖いもの知らずの一頭。人間に悪戯を仕掛けちゃうような子です。その子が、思いっきり芝生の上に飛び出し、走り出します。そうすると、みんなもそれに釣られて、一斉に走り出します。
終わりが来るまでかけてかけて、止まって初めての外の匂いを目一杯に嗅いで、そしてまた一斉に走り出す。そんなことが夕方まで続きます。
これからは暖かくて、フッカフカな藁が敷いてある小屋はありません。どんな天気でも自然の中で生きなければならない、そんなことをまだ知らずにはしゃぐ子牛たちを、ボスも私も同僚も笑いながら「強く生きて」と願うような気持ちで見ていました。
はしゃいで終わりならいいのですが、はしゃぐとお腹が空きます。もう大きくなった彼らは、今までみたいにミルクを貰わずに、一人前の牛のように草を食べなければいけないのですが、変化の時期は誰にとっても大変です。
子牛が外に出始めた時は、すぐに異常を発見できるように、従業員の家の近くに放ちます。
今までミルクをあげてた人間が家から出て来るのを発見しようものなら、ダッシュで近寄ってきてこの世の終わりのような声で「お腹すいた!!!!」と泣き叫びます。笑
ちなみに、牧草地を有効活用することもあります。
凧揚げ
バイク、トラクター、マニュアルの練習
周りに何もないようなど田舎の牧草地は花火にもってこいです。
田舎の大牧場で日本人一人、たくさんの牛と働いていた、ただの牛好きです。
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