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第1回 日本人の大工が海外に出たきっかけは不況

『【海外で大工】高卒でニュージーランド移住したタケが語る現地事情』の記事一覧へ

じめまして。ニュージーランドで大工をしているタケです。今はニュージーランドのはじっこの方、観光地クイーンズタウンで、大自然とニュージーランド人の同僚にかこまれて働いています。これから連載がはじまるコラムでは、現地でのエピソードや日本との違いなど、よく聞かれることを紹介していきます。どうぞよろしくお願いします。(インタビュー、ライターは嫁さんです。)

 

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自己紹介

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大阪生まれ、京都育ち。高校を卒業してから東京で3年ほど働き、地元に戻って大工になりました。

海外に出たのは26歳のとき。オーストラリアのワーホリでは建設現場の仕事を2年ほど経験。そして2013年からニュージーランドへ。

大工としてニュージーランド永住権に挑戦するため、現地で見習いに。無事に4年のコースを終えてニュージーランド大工の国家資格を取得。2022年に永住権を取得。ニュージーランド人の会社で、富裕層向けの高級注文住宅を建てています。嫁さんと娘、息子と4人暮らし。IELTSスコア7.0。

20代、不況で大工の仕事がない

10代の頃から海外や英語へのぼんやりとした憧れはあったものの、まさか自分が海外で働くことになるとは夢にも思っていませんでした。まして、関西から東京へ出ていくだけでも「お前は地元を捨てるんやな」と言われるような時代。高校を卒業した同級生が、地元で工場や車関係の仕事につく中、自分もなんとなく大工という仕事を選びました。親方には「ヘタクソ」と怒鳴られながら、住宅のリフォームやバリアフリー工事をし、5年ほど働いていました。

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しばらくして、リーマンショックの影響か、建築業界も大不況に。不況のタイミングで家のリフォームをする人はおらず、大工の仕事はパッタリとなくなりました。

とはいえ急に大工の仕事が入ってくる可能性もあったので、すぐに転職活動をするわけでもない宙ぶらりんな時期が続きました。

ですがあまりにも仕事がない時期が続き、あまりにも毎日ヒマだったので、「なんか面白そうだな」という理由で、地元にあったユースホステルでバイトをすることに。そこでの出会いで人生が変わりました。

人生を変えたドイツ人の友だちのひとこと

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ユースホステルがあったのは京都の有名な観光地だったので、色んな国から来た外国人と話す機会がありました。特にドイツ人と仲良くなり、コミュニケーションを取るために英語の勉強を始めました。

また、そこで働いているうちにワーキングホリデーという制度を使えば海外に行くことができると知り、「えっ、海外って高卒のオレでも行けるのか!?」と驚き、行ってみたいなあと思うように。

しかし、「行こうかなー、でも今までやってた大工の仕事を辞めてまで海外に行くのか?」としばらく決断できずいました。

「俺、オーストラリア行こかな思ってんねんけど。。」とドイツ人に相談したところ、

「That’s cool, man! (おー、ええやん!)」

と、返ってきたのは驚くほど軽い返事。海外に行くってそこまで真剣に悩むことでもなかったのかと、拍子抜けしました。彼のその一言に背中を押され、その場で親方に電話をし、「俺、仕事を辞めてオーストラリアに行きます」と伝えました。

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もしも、不況で仕事が長いこと無かったあの時期がなければ、海外で挑戦なんてしていなかっただろうと思います。

今では、名前さえも知らなかった町に住み、同僚は自分以外みんなニュージーランド人。永住権まで取って、人生ってどうなるか分からないものですね。

ちなみに、ワーホリへ行く直前に腰を痛めて入院費がけっこうかさんでしまい、所持金8万円でオーストラリアへ行くことになってしまいました。若かったし、結果的にどうにかなりましたが、お金はできるだけ貯めておくことをおすすめします(笑)

第2回のコラムでは、オーストラリアのワーホリで経験した建設現場でのエピソードを紹介します。

 

高卒から大工としてニュージーランド永住権を取得した関西人。オーストラリアでも建築現場を経験。ニュージーランドでは見習いから始め、大工の国家資格を取得。高級注文住宅を建てている。SNSやYouTubeで発信中
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