僕の働いている保育園は、9割の先生がニュージーランド人で、日本人は僕だけです。そのためか、先生たちは日本の文化に興味を持ってくれています。そして、今年の4月に保育園でジャパンデーというものをやりました。(オークランドで毎年行われているジャパンデーとは別のものです。)
事の始まりは、3月の初め、うちのチームリーダーとの何気ない会話で、ひな祭りのことを説明したら、うちの保育園でひな祭りをやりたいという話になりました。しかし、時期的に3月3日には間に合わないので、子どもたちに日本の文化に触れてもらう日として、僕が主導でジャパンデーをやらせてもらうことになったのです。
しかし、アイデアを出し始めると止まらなくなり、これでは当日一人で回らないなと思いました。そこで、Facebookで募集をかけて、日本で保育士経験がある2人の方にボランティアとして手伝ってもらいました。
当日は、はっぴと着物を子どもたちに着せて写真を撮ったり、もったいないばあさんの絵本の読み聞かせをしました。最初は、もったいないという概念がよくわからなかったようですが、今では、食べ物を無駄にしたりおもちゃを壊したりすると、子どもたち同士で「モッタイナイ」と言い合っており、園ではちょっとした流行語になっています。
ひな壇は、先生たちが「ひな祭り=Dolls' Festival だね」ということで、ひな壇の上に子どもたちの好きな人形を飾ろうと盛り上がって出来上がったオリジナルです。とても斬新ですよね。人形は、子どもたちにそれぞれお気に入りのを持ってきてもらいました。
色々と用意した制作コーナーでは、綺麗にこいのぼりの鱗をつける子や、目を頭と尾につける子など、個性的な作品がたくさん見られました。写真をお見せできないのが残念です。オモチャコーナーは、僕がひたすらコマを回し、子どもたちが紙でコマをすくい上げ、手のひらに乗せるという遊びに熱中しました。折り紙で作ったコマも楽しんでくれていました。
そして、ランチはお寿司づくり。ご存知の方も多いと思いますが、日本以外で寿司というとにぎりではなく巻きものが一般的で、ニュージーランドの一番人気は照り焼きチキンだそうです。ジャパンデーでは、照り焼きチキン寿司と、ツナマヨキュウリ寿司を作りました。
そして、そのあと、パフォーマンスタイムということで、まず僕が、けん玉とコマを音楽に合わせて披露しました。思った以上に感動してもらい、このあと、しばらく園のヒーローになれました(笑)。
その後、ボランティアのお二人と共に、南中ソーラン節を踊り、これまた拍手喝采でした。
時間が余ったので、いざというときのために練習していた「しゅりけんにんじゃ」というダンスを子どもたちと一緒に踊って、ジャパンデーは大成功に終わりました。
ボランティアのお二人は、準備段階から手伝ってくれて、本当に助かりましたし、園の先生たちもかなり喜んでくれたので、やってよかったです。僕は、ニュージーランドも日本も好きなので、こうして自分の職場で大切な日本の文化をニュージーランドの子どもたちや先生たちに伝えることができて、本当に楽しく仕事をさせてもらっているなと感じました。これからも毎年ジャパンデーをやっていきたいです!
- Naoki Yajima
- 日本で7年保育士として働き、保育の修士号を取得した後、ニュージーランドに移住。
- オークランドの保育園で働いてもうすぐ2年です。