前回、5ドル札と10ドル札に描かれている肖像画や図柄を紹介しました。
知ってますか?ニュージーランドのお札の肖像・図柄 5ドル10ドル編
今回はその続きで20ドル、50ドルを紹介します。
20ドル札
20ドル札に描かれている肖像はエリザベス2世です。
この写真は1986年、今から約30年前に撮影されたものです。胸元に付いている勲章にはマオリのデザインの1つ「Taniko」があしらわれています。
そしてエリザベス2世の左にある建物がウェリントンにあるThe Beehiveという愛称で知られている国会議事堂です。
裏側に大きく描かれている鳥はNew Zealand Falcon、マオリ語でKareareaです。
Kareareaは2012年の「ニュージーランドがもっとも愛する鳥」に選ばれるなど、ニュージーランド人にとても親しまれている鳥の1つです。
そしてKareareaのすぐ左にある植物はRed Tussockです。ニュージーランドでは全国的によく見かけるので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
Photo: Tomas Sobek
Red Tussockのさらに左にあるのがMarlborough Rock Daisyと呼ばれるデイジーの一種です。標高1,200メートル以上のみで花が咲きます。
最後にうっすらと山が描かれているのわかりますか?この山はMount Tapuaenukuと呼ばれ標高が2885メートルあります。このアングルは南島の内地Awatere Valleyから撮影されました。
50ドル札
50ドル札にはApirana Ngataが描かれています。
彼はマオリ族で初めてニュージーランドの大学を卒業し、政治家として38年間活躍しました。マオリ語やマオリ文化を守り、促進した功績が認められました。
Porourangi Meeting HouseはApirana Ngataがデザインした建物で、Gisborneから2時間ほど北上したWaiomatatini Maraeというところにあります。
そして50ドル札のデザインに取り入れられているデザイン(Tukutuku Pattern)もApirana Ngataによってデザインされました。
裏側に描かれている鳥はBlue Wattled Crow、マオリ語でKokakoと呼ばれています。背景の森はKokakoの生息地の1つであるTaupoの近くにあるPureora Forestです。
お札の左下にある木の実はKokakoが食べるSupplejack(Kareao)と呼ばれるニュージーランドの特有の植物、そしてお札の右側にあるキノコはSky-Blue Mushroomと呼ばれるニュージーランド全域に生息する鮮やかな青が特徴のキノコです。
いかがでしたでしょうか
5ドル札のエドモンド・ヒラリーや20ドル札のエリザベス女王と違って50ドル札に描かれているApirana Ngataは日本人はなかなか馴染みのない名前だと思います。
お札をよく見てみると歴史的に重要な人物や、国を象徴するものが何なのか知ることができるので、これを機にお札をじっくり観察してみてくださいね。