住宅購入の前に、Building Inspection!
ニュージーランドでマイホームを購入された事がある方はご存知かと思いますが、Building Inspection (家屋検査)は、馴染みの無い人の方が多いのでは無いでしょうか?
ニュージーランドの住宅事情
ニュースなどでも多く取り上げられる欠陥住宅問題。1990年代〜2003年頃までにプラスター建築されたリーキーハウス問題やアスベスト問題など、ニュージーランドの住宅建築様式には、様々な問題が少なくありません。
住宅建築を行う建設業者に十分なスタッフがいない事や、国の定めた建築規定が十分ではなかった事など、様々な要因から問題が発生しているのが現在のニュージーランドの住宅事情です。
その為、ニュージーランドで住宅を購入/売却する際、
- CCC
- (Code Compliance certification)
- LIM Report
- (Land Information Memorandum Report)
- Valuation
- (住宅の価格査定)
と共に、事前に家屋検査を行い、Building Inspection Report (家屋検査報告書)を作成する事が、住宅を売買する際の重要なプロセスの一つとなっています。
またビジネスを売買する際、テナント、オフィスなどの商業用施設でも、Building Inspection は、行われています。
Building Inspectionを行うことで、住宅やテナントの欠陥や問題点を事前に知る事で、価格交渉の材料にもなるので、現在の所、圧倒的に購入者側からのニーズが非常に高い状況にあります。
欠陥がある住宅は、住宅保険に入れなかったり、銀行からの融資を受けれないだけでなく、体の健康被害も及ぼします。またニュージーランド人は、自分でリフォームや修理をするのが大好きです。リフォームや修理が建築規定に準じていない場合も往々にして存在しています。
商業用の施設でも、水道管が壁の後ろで漏水していてオープン出来ないなどのトラブルの発生事例もあります。
ニュージーランドで Building Inspectionが標準化されたのは、ビルディングアクト2004が施行され、2005年にレジデンシャル・プロパティ・インスペクション規格(NZS4306)がNZ スタンダートから発表されたのがきっかけです。
住宅検査は必須なの?
住宅検査自体は任意ですので、必ず必要とは限りません。
(ちなみにニュージーランドのお隣のオーストラリアでは、インスペクションレーポトの発行が義務付けられていてで、購入者が費用を負担することになっています。)
その為、Building Inspection自体を推奨しない不動産業者も存在するのも事実です。
(何でと思った方、ご安心下さい。今後のコラムに詳細を記載します)
ですが、殆どの方は銀行からの融資がなければ、高額なニュージランドの住宅を購入するのは難しいですよね。また安く購入出来ても、隠れていた欠陥を修復していく費用で、逆高くつくケースもあります。
マイホーム購入は一生に一度の大きな買い物です。住宅購入の際は是非Building Inspectionを忘れずに。
何やら難しい単語も出てきましたが、今後も継続してコラムにて説明していきますので、お楽しみにしていて下さい。