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2017NZ政権交代連載・Gulliver New Zealand 内田隼太代表

Gulliver New Zealand 内田隼太代表

必要とされ続けるための変化適応 経済政策の効果に期待

 今回の政権交代の注目点は、大きく分けて2つです。1つはビザ。具体的にどのようにルールを変え、移民の数を減らしていくのか。当社では40人のスタッフを抱えているので、雇用面で彼らをどう支援できるのかということと、お客様に合わせた、多言語、多文化に対応できるスタッフをどう集めるのかが課題です。

 2つ目は最低賃金の引き上げです。当社には最低時給で働くスタッフはいません。会社のコンセプトは「Pre-own never looked so good」といって、「こんな中古車見たことない」と言ってもらえるような、高品質な商品に付加価値を付けてサービスを提供することを目指しています。お客様に特別感を得てもらうには、働く側に特別感がないとできないと思いますし、賃金というのはスタッフのモチベーションにつながると考えています。賃金の上昇に合わせ、給与システムの整合性もしっかり取っていく必要があるでしょう。

 我々が扱う車は人の生活に密接に関わるもので、購入いただく際、車の説明をするというよりは、お客様の生活上の課題や生活環境の変化に対してどうサポートできるかという趣旨の話をすることが多いです。国の方針によって人々の暮らしがどう変わるのかを注視し、お客様の困りごとや、言いづらかったり言えなかったりするところに手が行き届くサービスが提供できるよう、販売チームにも政策の変更内容を細かく把握するように指導しています。

 お客様と接していて思うのは、ビザのポリシーなどが変わり、先行きに不安をお持ちの方が多いということです。当社は買取保証も行っていますが、帰国や国外に出られるため、車を売る方が増えています。また、これまで国外で生活していたニュージーランドの方が戻ってくるというのも増えていて、「人が動いている」という実感があります。政権が変わったことで対応を求められることもありますが、必要とされ続けるためには変化に適応していかなければいけないと考えていますので、会社としては変化をポジティブに受け止めています。

 何より、賃金が上がることで一般消費者の生活は安定するでしょう。収入が増えれば、もっといい車、安心して乗ることができる車を買えたり、メンテナンスにお金をかけることができますし、それがひいては交通安全にもつながると考えています。ニュージーランドは車社会ですが、まだまだ整備の行き届いていない車が道路を走って事故を起こし、渋滞を発生させています。使えるお金が市民の手元に増えることが、生活に身近な車の安全にもつながることを期待しています。

Gulliver New Zealand

2014年、ニューマーケットに1号店をオープンし、2016年にはノースショアにショールームを開店。
中古車の販売、買取、メンテナンスも行う。
日本も含め4万台在庫の中から厳選された1万台をオンラインでオーダーできるユニークな取り組みで注目を集めている。
 
ウェイブサイト
https://www.glv.co.nz/ja