前回は世界から見たニュージーランド・ワインの規模を、生産量をもとに探ってみました。
比較的ワイン生産量が少ないにもかかわらず、世界のひのき舞台に躍り出たきっかけはなんだったのでしょうか。
ニューワールド・ワイン
世界のワイン産地の中にあって、ニュージーランドは比較的新しい産地。ブドウ栽培やワイン醸造が始まったのは19世紀。フランス・イタリアなど歴史のあるヨーロッパの産地に対して、ニュージーランド・オーストラリア・チリ・アメリカなどのワインは、ニューワールド・ワインと呼ばれていますね。
しかし、今でこそ世界的な銘醸地として有名なこの国ですが、かつてはミュラー・トゥルガウというドイツ原産の品種から造られる甘口白ワインが主流だったようです。
ある白ワインの世界的成功
1973年、マールボロに初めてソーヴィニヨン・ブランが植えられ、80年代半ばに設立された「クラウディ・ベイ」がリリースしたソーヴィニヨン・ブランのワインが世界的に大ブレイク!!ニュージーランドが高品質なワイン生産国であることを世界に認めさせるとともに、本格的な商業ワイン生産の活性化にもつながったようです。
ソーヴィニヨン・ブランて?
もちろん多少ワインを飲まれる方ならご存じでしょうが、これは白ワイン用のブドウ品種の名前。先に挙げた成功で、ニュージーランドと言えばマールボロ・ソーヴィニヨン・ブランと言われるまでこの国を代表する品種になってしまいましたが、実はフランス原産の国際的に有名なブドウさん。フランスではいくつかの地域で主要な品種として使われ、その他カリフォルニア産なども有名ですが、NZマールボロのソーヴィニヨン・ブランは国際的にもこの品種のもつ特性の基準と言わしめるほどの存在になりました。
こちらではよく“ソーヴ”とか言われておりますが、関東出身者としてはどうしても総武線が頭をよぎってしまいます。どうでもよい話ですが…。
というわけで、今回はニュージーランド・ワインが世界ブレイクしたきっかけのお話でした。
もしどこかでニュージー産以外の“ソーヴ”を見つけたら、こちらのモノと飲み比べてみるのも面白いですよ。