無数のトレッキングコースが存在するニュージーランド。ちょっとそこまでと言う短いものから何泊も山小屋やキャンプ場などに泊まりながら歩く長い道のりのものまで。
そして、その中でも類を見ず優れているトレッキングコースを9つ定めそれをグレーウォークと呼んでいます。
今回ご紹介したい、レイク・ワイカレモアナ・トラックは、そのグレーウォークの1つ。北島最大の原生林で有名なテ・ウレウェラ国立公園/Te Urewera National Parkの中にあるトレッキングコースです。
と言っても、この美しいレイク・ワイカレモアナ・トラックを制覇するには3日間もの時間を要します。
そんなに時間がなかった&山好きの私にとってはほぼ平坦とも呼べるこのトレッキングコースを3日間も歩く自身がなく、絶景と思える場所まで行ってみよう!と日帰りレイク・ワイカレモアナ・トラックを決行しました。
一本道であるトレッキングコースにはもちろん2つの入り口があります。私が選んだのはもちろん山がそびえる方の入り口、Onepoto bay shelterが入り口となっている方。
開けた平坦な道を歩き始めて10分程度、何やら分岐が見えてきました。
分岐の道標には真っ直ぐ登ると6時間だったかなでpanekiri hut、左へ10分下るとlake kiriopukae、との印。
ここは、ワイカレモアナトラックの最初の宿泊地Panekiri hutのほうへ、ここから急に傾斜が厳しくなりますが、くじけず前に進みます。綺麗に整備された登山道は特に危険な場所もなく、すれ違う人の中には観光のついでに来ましたと言わんばかりの格好の人も。高度がぐんぐん上がり、木々の隙間から見える湖の湖面がだんだん小さくなるのを右手に見ながら、急坂の続く樹林帯を息が上がらない程度の速度で歩く事約1時間。なにやら展望スポットらしき岩場に到着!
断崖絶壁のその場所におそるおそる近づくと、視界が一気に開け、内陸のフィヨルドと呼ばれる美しいワイカレモアナ湖の入り組んだ湖畔の造形がよく見てとれました。
雄大な景色を目の前に、お弁当をのんびり食べていると、左側にもう一つ岩の広場がある事に気付きました。早速お弁当箱をしまい、もう一つの岩場に行ってみると、どこかで見た景色!?そうそこは、グレーウォークを管理している団体DOCが発行している、このレイク・ワイカレモアナ・トラックのパンフレットの表紙を飾っている場所でした。やったー!その場所に行けたらいいなーと密かに願いながら歩いていた私は大満足。行けたらいいなーと思っていた場所に思いがけずたどり着いた私は、ひとしきり写真を撮って思う存分ボーッとして、山を下る事に。
1時間で登って来たのであっという間にまた、分岐に到着。10分と書いてあったので、もう一つの湖、lake kiriopukaeにも行ってみる事に。
トコトコと樹林帯を下った先には、眩しい緑の芝と緑の濃い樹林がぐるっと周りを屈む、おとぎ話に出て来そうな小さな湖がわたしを待っていました。降り注ぐ太陽の光が、風で揺れる湖面にキラキラと反射し、うっとり。お昼寝に丁度良い、大きな平たい石があったので、ポカポカ陽気の中一眠り。
壮大な自然が見渡せる断崖絶壁も良かったけど、個人的にはこの静かな小さな湖が印象深く残っています。
山登りはちょっとという方も、この湖までなら駐車場から20分程度なので是非訪れてみてはいかがでしょうか。もちろん、体力に自信のある方は断崖絶壁も超オススメです!