ニュージーランド政府は2025年4月1日から最低賃金を時給23.50ドルに引き上げると発表しました。この1.5%の増加率は、経済・雇用省(MBIE)が推奨した2%から2.5%を下回る水準で、2年連続の控えめな引き上げとなります。MBIEは、2%の増加が雇用への悪影響を最小限に抑えつつ、低所得層の実質収入を守ると提言していましたが、政府は若者の失業増加を理由に慎重な判断をしたと説明しています。
一方、労働組合評議会(NZCTU)は、今回の引き上げはインフレ率を下回り、実質賃金の低下を招くと批判。生活賃金への引き上げを求めています。政府は「経済回復を考慮した適切な決定」としていますが、労働者支援と企業負担のバランスをめぐり議論は続きそうです。