クィーンズタウンのとある移民ワーカーの女性が、一軒家を25人でシェアし週にNZ$250ドルの家賃を支払っていると証言した。
匿名を希望するこの女性は、住宅不足に苦しむ賃貸者の足元をみて、粗末な家に高額な家賃を設ける悪質な家主を非難している。
この7ベッドルームを有する家の中では、各ベッドルームに2~3人がそれぞれ住み、さらに15人が家の敷地にある違法なキャビンやガレージに住んでいる。住人は屋内の台所と、2つあるバスルームを全員でシェアし、家賃は週にNZ$250ドル。
乏しい住宅環境について家主に苦情を訴えたテナントは、住んでいたガレージを追い出されたという。
今月に入って、電気がない日が2日あった。住居者たちは暖房をつけることも、料理することも、暖かいシャワーを浴びることもできなかった。
彼女は人で込み合ったこの家には住みたくはないが、他の多くの人々がするようにクルマで生活することもしたくない。
クィーンズタウン・レイク・ディストリクト・カウンセルのマット・ウォン氏は、深まるばかりの住宅問題に町は困り切っていると語る。
実はクィーンズタウンには多くの空き家が存在する。カウンセル所有の公共住宅にも空き家状態の家がある。
しかしながらこれらの物件は、政府の指定する賃貸住宅条件に見合わないため、合法的に貸すことができない。
家主や市は、暖房器具、断熱材、換気扇の設置、通気性改善、窓の隙間風防止などの改修を行うコストを捻出できないでいるのだ。
ウォン氏は、「健全に暮らすための住宅基準が必要であることは理解できます。しかし、常設的な住宅ではなく、サマーハウスなどにこれを適応しなくてもいいのでは?住宅問題は地方カウンセルの手に余る深刻で複雑なものになりました。国の介入と援助を希望しています」と語る。