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第11回 地元で人気の朝食とスイーツ

『地元の人に聞く!タウランガ、ベイ・オブ・プレンティの魅力』の記事一覧へ

この時期から夏の終わりにかけて、何千人規模の乗客を乗せた巨大豪華客船が頻繁に港に停泊し、たくさんの観光客が町を訪れます。港町タウランガ特有の、夏の訪れを感じられる光景です。レストランやカフェが並ぶウォーターフロントエリアThe strand、Marine Paradeは賑わいを増しますが、お時間のある方は少し足を伸ばして、ローカルが足繁く通うお店の、人気の一品を試してみてはいかがでしょうか。

親子3代で営むアットホームカフェ

いくつかのカフェが点在するFirst Avenueで、地元の人々の胃袋を満たし続けてきた「Grindz Cafe」。もともとコーヒーロースタリーであった場所を改装し、オーナーのSteveさんとLesleyさん夫妻が趣味で集めたアンティーク小物を施して作られたアットホームな店には、毎日朝早くからたくさんの人が、馴染みの味を求めて集まります。「多くの人の好みや食の制限に対応できるように、と考えてきたら自然とメニューの幅が広がった」と、Lesleyさん。焼きたてのキッシュやスイーツなどがケースの上にまで溢れて並びます。

エッグベネディクトとマフィン

ここで是非一度味わって頂きたいのは、絶品ソースのエッグベネディクト。「オランデーズソースは、保存がきかなく無駄が出やすいので、ホテルなどでも既製のものを使っていることがありますが、うちでは毎日手作りしています」とLesleyさん。濃厚でクリーミーなソースのレシピは秘密ですが、レモンを多めに入れているとのヒントだけは教えてくれました。トッピングはベーコン、ほうれん草とマッシュルーム、サーモンの3種類。また、甘党の方には市内では定評のあるマフィンもおすすめです。※朝食メニューは午後2時まで

オーナー夫妻と娘さん

フロアを任されているのは娘さんたち。オーナー夫妻のお母様も時々裏方としてお手伝いされているそうです。「この店は私たちの家そのもの」というSteveさんの言葉通り、ご家族で築かれた信頼のできるお店です。

今後はまだタウランガでは少ないヴィーガンメニューや、ローフードに一層力を入れていきたいとのこと。常連さんが飽きないように新しい味を常に提供する努力と、期待を裏切らない味とサービスが10年間その人気を保ってきた秘訣なのではないでしょうか。

絵本から飛び出したような可愛らしいケーキ専門店

Spongedrop内観

マウント・マンガヌイのCoronation Parkの片隅にある、チョコレート色の三角屋根が目印のお店。店内に一歩足を踏み入れると、甘い香りに包まれます。もともとはマーケティング会社にお勤めされていたタウランガ出身のDanielleさんが、ケーキに対する情熱を抑えきれずにオープンさせたのがこの「Spongedrop」です。メルボルンとロンドンのカフェで働いた後、地元のタウランガに戻り、夢を叶えるべく、ご家族と友人に支えられながら起業に踏み切ったそうです。

Danielleさん

毎朝まだ暗いうちからDanielleさん自らがキッチンに入り作るスイーツは、食べるのがもったいないほどきれいで女性的です。レモンカードからキャラメルまで、既製のものは一切使わず、一からすべて手作り。まだオープンして1年経ちませんが「サンドイッチやパイなどは一切作らずに、大好きなケーキだけを作って、カフェではなくCakery(ケーキ専門店)として勝負したい」というDanielleさんのこだわりを理解するファンが、地元には大勢います。

カップケーキ

色鮮やかなカップケーキの売れ筋トップは、塩キャラメルとレモンチーズケーキ。しっとりとしたケーキとニュージーランドにしては甘さ控えめなアイシングに、リピーター続出です。「フランス人のお客様もよくいらっしゃるのですが、『あなたのマカロンはフランスで食べるマカロンと同じくらい美味しいわ』とおっしゃって頂いた時には、とても嬉しかったです」とDanielleさん。

お店でも大人気の「罪なほどに美味しい」クリームチーズチョコレートブラウニーなど、自慢のレシピの一部をDanielleさんはブログで紹介されています。http://spongedrop.blogspot.co.nz/
腕に自信のある方は、お店の味にどこまで近づけるか、是非ご自宅で試してみてください。

May

教員、イベントコーディネーター、翻訳者、フリーライター、2児の母。
イベント、アート、教育、食、人を通してニュージーランドを知るべく日々探索中。