Fees Freeというキャッチフレーズを、目にしたり、聞いたりしたことがありませんか。この制度を使って、期間限定ではありますが、大学やポリテクニックの無料の授業を受けられます。
新型コロナの救済策
2020年、新型コロナウィルスにより、世界中のあらゆる場所で、さまざまな影響が出ました。中でも深刻な影響を受けたのは、ニュージーランドが主な産業のひとつとしている観光業でした。感染症対策のため、接客業、つまり、ホスピタリティ関連の業界では、事業の精算や厳しい人員整理が行われ、多くの方々が、それまで生業としてきた職業を失ってしまいました。
日本でどれだけの経験を積んでいても、ここ、ニュージーランドで就職をすることに困難を感じている方は少なくないと思います。特に、観光大国のニュージーランドで、日本人観光客や日本人留学生を対象としたホスピタリティの業界に、長年いらしゃった方々は、なおさらのことと推察いたします。
そして、目に見える資格がないと、より一層、就職への門戸が狭くってしまう、ここ、ニュージーランド。それでも、日本で大学を卒業された方々は、CVに学位を記載することもできますが、日本の短期大学、いわゆる短大卒は、ここでは高卒とほぼ同等の扱いとなってしまい、日本で取得している資格でさえ、世界共通の認定された資格でないと、経験値としてはみてもらえても、資格としては認めてはもらえない現状があります。
そうした深刻な状況を救うべく、ニュージーランド政府は、さまざまな就活支援対策を立ち上げました。その中の一つが、このTTAFという基金です。
TTAFとは、Targeted Training and Apprenticeship Fund (free trades training)の頭文字をとったもので、大学の準学位、または、それに相当する資格の取得に関し、学費免除(教科書や教材などの費用は含まず)で職業教育訓練を受けることを支援する制度です。
以下はTTAFのホームページから抜粋した一部の内容を翻訳したものです。
TTAFは、2020年7月1日から2022年12月31日までの間の学費をカバーし、この期間中はTTAFから高等教育機関(TEO)に学費が直接支払われます。これにより、高等教育機関(TEO)は学習者に無償で教育・訓練を提供できるようになっています。
TTAFは、準学位、または、それ以下のレベルの様々なトレーニングや実習プログラムを学習者に無料で提供します。TTAFは、COVID-19の影響からのニュージーランドの回復期に、雇用者からの需要が引き続き高い、あるいは増加すると予想される業界のスキルニーズを対象としています。
TTAFの対象となる実習、資格、プログラムを提供している高等教育機関(TEOs)の最新リストは、以下のリンク先のウェブサイトでご覧いただけます。
TTAFの資格・プログラムを提供する高等教育機関(TEOs)
これらの資格は、ニュージーランドがCovid-19から立ち直る過程において、雇用者からの需要が引き続き高い、あるいは成長が期待される分野です。
コースやキャリアオプションの詳細については、www.careers.govt.nz をご参照ください。これらのプログラムや資格への入学方法については、お近くの民間トレーニング施設、Te Pūkenga、大学、Wānangaにお問い合わせください。
*SAC 3+ Fund または Industry Training Fund による授業料補助を受けることができる方が対象です。
この高等教育機関(TEOs)は、Targeted Training and Apprenticeship Fund (TTAF)の対象となる実習、資格、プログラムを提供しています。このリストは、第一次産業や建設などの産業分野ごとにまとめられています。すべてのアプレンティスシップ、および政府の対象分野におけるさまざまなプログラムが、TTAF の資金援助の対象となります。
TTAF 資格とプログラムのリスト
移行期にある産業研修機関(ITO)が提供する実習を含む産業研修(ワークベース)のTTAFプログラムは、移行期にある各ITOのウェブサイトに掲載されています。これらのプログラムは、プログラムの数が多いため、現在のところ当社のウェブサイトには掲載されていません。
自分が学びたいコースを探してみよう
このTTAFの制度を利用し、無料(教材に費用がかかる場合があります)で資格を取得することができます。通常であれば、永住権保持者でも$2000を超える費用がかかるコースが、無料となっているのです。
現実として、アドミニストレーション(一般事務)やレセプショニスト(受付)の仕事でさえ、このトレーニングプログラムの中にコースの設定があります。同じ条件の応募者の中で、資格保有者の方が、今後も有利になるのは間違いありません。
上記のTTAFのウェブサイトから詳細を確認していただけます。書類選考に残るためにも、今、この機会に、資格の取得するための勉強をしてみませんか。