ニュージーランドでは、出産間近の夫婦のための出産準備クラスが無料で受けられます。今回は、その出産準備クラスについてです。
前回“ニュージーランドでの出産”についてお話しましたが、今回は、出産準備クラスについて 書いてみようと思います。
ニュージーランドでは、出産準備クラスというのが無料で受けられます。このクラスの目的は、出産についての心構え、オムツの替え方、ミルクのあげ方などを勉強するのですが、それ意外に父親をもっと出産、子育てに参加させようとい う主旨があるようです。それで、父親が極力出産に立ち会うことを勧めています。“We are pregnant”という言葉もあるようです。すなわち、父親も一緒に妊娠しているというわけです。
出産、子育ては、母親中心ではなく、夫婦の共同作業だということです。仕事より家庭を大切にするお国柄ならではのことでしょうか。日本では、そうしたくても家庭よりも仕事を優先することから、分かっているけどなかなか実施できません。ここでもカルチャーの違いが感じられます。
具体的な内容は、日本で有りがちな、机に向かってひたすら講師のレクチャーを聞く形式ではなく、基本的にグループワークで、ゲーム感覚でクイズを解いていく形式でした。確か10組近くの夫婦が参加していたと思います。
このやり方は、ニュージーランドでは学校を含めてよくあることですが、恐らく少々日本人には戸惑ってしまうかもしれません。ただ、ミルクの飲ませ方や、オムツの替え方の実践もあって、結構役に立ちました。
途中で部屋が暗くなり、リラックス調の音楽がかかり、カップルでイチャつく時間??が10分ほどありました。とりわけ日本人の文化を持った僕にとっては、この10分はただただ呆然とするだけでした。
また、この出産準備クラスの目的のひとつは、クラスに参加した夫婦の友好を深めることにあるようで、参加者どうしの世間話の時間も有って、最後に軽食会、住所交換も有りました。
出産、子育ては、夫婦共同作業という父親の“イクメン教育”という意識改革といい、ゲーム感覚のレクチャーといい、国が違えば、考え方も違うというカルチャーショックを体験したクラスでした。