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緊急事態の対処。目の前で倒れた熱中症の男性。

1st aid

今回は、自身がNZで遭遇した熱中症患者の事例をもとに緊急事態の対処法を記します。

【アクティビティ大国の宿命】

NZと言えば、アクティビティ大国です。

アウトドアやアクティビティは楽しいことも多いですが、一歩間違えれば死に至る可能性のある危険なものでもあります。

やはりNZでも観光客数の増加に伴い、怪我をしたり緊急事態に陥る人が増えているそうです。

【もはや人ごとではない】

人はこういった特別な事は自分には起きないと思っています。

「まさか自分が…」という現象です。

ですが、自分ではなくても一緒にいる人がそうなるかもしれない。

たまたま居合わせた人がそうなるかもしれません。

そのような時に少しでも役に立てるような自分でいること、助けてあげれるような自分でいても損はないと思います。

これから観光に来る人はそういったことがないように、しっかりとした知識を持って楽しむということをしてもらいたいと思います。

僕はNZで緊急事態に陥った方を3回ほど手助けする機会がありましたが、いずれも一歩間違えると大変なことになっていたと思います。

今日はその中でも、観光シーズンに1番遭遇しやすい熱中症について紹介します。

【事例その①〜熱中症〜】

これは、以前NZのとある有名なトラックを歩いていた時のお話です。

季節は夏。少し曇っていたので気温はそこまで高くないが、無風。

じんわり汗をかくくらいの天候でした。

準備万端でスタートして30分くらい歩いた時、前から歩いてきた人の様子が明らかにおかしいので、少し気になって様子を見ていました。

バランスが左に不自然に傾いて、少し背中を反りながら歩いている方は少し恰幅のいい男性で、年齢はおそらく50代後半から60代前半くらい。

近付くにつれて、変に赤くなった顔と異常な汗をかいているのが見える。

心配だったので、声をかけようかと見ていたら同時にフラフラと木陰の方に座り込んだ男性。

「大丈夫ですか?」と声をかけると

「大丈夫大丈夫、ありがとうね。」と一言だけ言ってまた歩こうとする。

「少し休んだ方がいいですよ」と言って座ってもらおうとすると

その男性は、その場で一気にへたり込んでしまいました。

症状を聞くと以下の3つを答えました。

  • 頭が痛い
  • 脚がつりそう
  • 視界が暗い

ここで僕は、見た目からも明らかに熱中症だと判断したのですが、気になる点が1つありました。

それは「頭が痛い」という言葉。

熱中症だったら水を飲んでもらおうと思ったのですが、もし脳卒中だったとしたら水は飲ませてはいけないと聞いたことがあったからです。

そこで聞いた質問があります。

この質問は、皆さんがこのような事態に遭遇した時に是非とも聞いて頂きたい質問です。

  1. 質問① 今日水分はどのくらいとったか?
  2. 質問② 朝ごはんと昼ごはんをどのくらい食べたか?
  3. 質問③ 今朝の体調はどうだったか?
  4. 質問④ 睡眠の質はどうだったか?
  5. 質問⑤ 普段よく歩いているか?
  6. 質問⑥ 持病はあるか?
  7. 質問⑦ 名前、年齢がしっかり言えるか?

これらの質問を聞いた時、男性のろれつがしっかり回っていたこと、水分の摂取量と食事の摂取量が不十分だと分かったので熱中症と判断して、水をたくさん飲んでもらいました。

更に持っていた塩を舐めてもらい、頭に水をかけました。

少しすると男性は大分回復した様子で、またトラックを歩いて戻って行きました。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回感じて欲しいのは、自分ならどう対処したかということと、対処する際の判断の難しさです。

そして、今回は熱中症でしたが、これが脱臼、骨折などまた別の事例の場合は判断や対処も変わってくるということです。

これからNZのアクティビティで遊ばれる方は、今回の体験談をきっかけに、緊急事態の対処法なども学んで頂きたいと思います。

 

記者プロフィール

Riku

Riku

情報番組はなまるマーケットでお馴染みの人力車夫で現在も京都清水寺を拠点に活動中。

https://facebook.com/takuma.kunitomo

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