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トラックで花を廃棄 ロックダウン中の花農家の苦しみ

レベル4のオークランドにも春が近づいているが、商業用に花を栽培している農家では、売れない花々をやむを得ず廃棄しなくてはならない。

レベル4の下では、手塩にかけて栽培した花を売ることも卸すこともできず、かといって花が咲くのを止めることはできない。

オークランドのクメウで20年以上も花を栽培している二コラさんとジェナさんは、姉妹で花農家Brite Bloms Flowersを運営している。

最近は毎日トラック数台分の花の苗を捨てている。これらは通常ならば、週3回はオークションに送られている大切な商品だ。

「これまで1万本の苗を廃棄しましたが、来週はさらに数千本を捨てなくてはならないでしょう。レベル4が4週間以上も続けば、2万本以上も無駄にしなくてはなりません」と二コラさん。

「もし来週レベル4が緩和されるとしても、NZ$5万ドル以上の売り上げ損害ですが、このNZ$5万ドルから肥料や土、保温にかかるコストを支払うため、実際の利益は通常でも多くはないのです」

同業の多くの花農家も同じ状況に苦しんでいる。コンタクトレスの直送販売を望む声も上がっている。

「だいたいの花農家が自社のバンを持っていますし、病院やエッセンシャルワーカーから『元気を出すために花が欲しい』、『患者さんの全快を祝って花を贈りたい』という要望も聞きます」

これらの要望に対して、ビジネス革新雇用省は「多くの会社が運営を始めると、バブルが拡大し、コミュニティでの感染リスクが高まってしまう」と明確な回答は避けている。