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第44回  ユニケア保険が加入条件を変更 

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いつもは保険会社名や商品名を挙げずに、一般的なニュージーランドの保険の話をしていますが、今回は例外的に、在住日本人への影響が大きいと思われるユニケア保険の加入条件の変更を取り上げてみます。
 
 ユニケア保険とは、主に学生ビザ、ワーキングホリデービザ、観光ビザで滞在する外国人のための保険で、現地で加入できる海外旅行保険のようなものです。GP(一般医)での受診を含む医療費から携行品の盗難まで幅広くカバーする便利な保険です。日本人の間でも広く普及しているので加入している方も多いことでしょう。
 
 ところがユニケアは最近、加入条件を大きく見直しました。どういうことかというと、今までは永住者でない限り、ワークビザで滞在している方も加入できたのですが、今後はできなくなりました。学生ビザ、ワーホリビザ、観光ビザの方にはなんら変更はありません。(変更後の規定はリンクからどうぞ)
http://www.uni-care.org/inboundpd.html
 
 学生やワーホリとして滞在した後、仕事を見つけワークビザが出た場合でも、これまでならそのまま保険を更新していくことができました。しかし、今後はできません。(すでに加入している場合は途中でビザが変わっても加入期間中は利用でき、保険請求もできます)
 
 ここで気になるのが、ワークビザでの滞在許可が2年未満の方の立場です。ワークでも通算の滞在許可(実際の滞在期間ではなく、あくまでも発給されているビザの期間)が2年以上あれば、国の無料公共医療の対象になり順番待ちの問題はあっても何かあれば公立病院に駆け込むことができます。(救急車で担ぎこまれるような緊急の場合はもちろん誰でも行けます)
 
 しかし、これが2年未満であると対象外になってしまいます。公立病院が利用できず、私立病院では医療費を全額自己負担しなければならず、それをカバーする保険もないとなると、前回取り上げた南アフリカ人女性と同じケースになってしまうのです。(彼女の話はリンクからどうぞ)
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=43
 
 またワークでの滞在許可が2年未満の場合は、医療保険にも加入できません。これは、ここの医療保険が無料公共医療を受ける資格がある人のみを対象にしているからです。(対象にしているだけで、私立病院での受診ももちろん保険でカバーされます)
 
「それじゃ、もう入れる保険がない?!」
と心配になるワークの方へ。そういう方が対象になるユニケアに近い保険もちゃんとありますのでご心配なく。次の更新までにいろいろ当たってみて下さい。
 

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高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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