家を売るにあたって、家に少し手をかけてやるだけで、ずいぶんと見た目も蘇り、結果それが売値につながると言うので、私たちも、家を売る前にいろいろしてみました。
　家を探しているときも、予め、水回りをリノベーションしてから、売りに出している家が多かったけれど、こだわりたかったので、できればリノベーション前のお家に、出会えるといいなと思っていました。壁の色も、新しく塗り替えてあったりするところも多かったのですが、これも、できれば手をつけていないところが理想でした。

売るとき

　前の家を売るとき、元々新築で買って、１３年とは言え、丁寧に使っていたので、そんなにいたんではいませんでした。どの程度やり直そうかと考えた結果、とりあえず、バスルームの壁が、少し剥がれて来ていたので、そこを塗り直すところから始めました。
　NZでは基本、自分達で何でもします。人の労働力が、一番お金がかかるので、できるだけ何でもするのです。お店で、知識豊富な店員さんに、アドバイスを受けて、まずは道具を用意します。
　サンドをかけて、古いペンキを落としつつ、剥がれている部分との境目を無くします。凹んでいるところには、詰め物をして平らにします。そして、アンダーコート、ペンキx2回で完成です。ネイルの感覚です。

お庭も、大変でした。
　普段からマメに手入れをしていればいいのですが、なかなか手が回らずで、雑草抜きから始まり、最後はわざわざ色味の綺麗なお花まで植えておきました。後は売れるまで枯らさないように、マメにお手入れ。家の外、フェンスなんかは、ウォーターブラスターを使って、掃除をしました。

　家の中は、とりあえず、壁、天井、窓を一通り磨きました。

今のお家

　引っ越してきたお家は、ほとんど何も手をかけていない、築20年ほどのお家なので、そろそろやり直すには、いい時期でした。もちろんその先には、10年後20年後、この家を売るときに、やり直しをするのなら、今やっておいて、新品を味わいたいと言う思いもありました。
　まずは、トイレを新しくしました。シャワーやバスタブは、綺麗なままなので触らず、壁もタイル張りなので触らずにすみました。天井のペイントもまだ行けそうなので、しばらく塗り替えなしでよさそうです。バスルームのヒーターは、故障していたので、取り替えました。さすがにトイレとヒーターは、プロにお願いしました。
　ダイニングとキッチンの照明は、LEDライトに換えてあったので、その他の部屋もダウンライトから、LEDダウンライトに一気に交換しました。これも、電気系統なので、プロにお願いしました。

ダイニング&キッチン

　この家を建てたころは、流行りだったんだなーと思う、色とスタイルのダイニング＆キッチンでした。収納はたくさんあるけど、作業場が少なく、クックトップも電気のタイプ。
　換気扇は、こちらでよくある、換気口が外にではなく、換気扇の上にあり、そのまま室内に排出するタイプで、オーブンもシンプルなタイプなため、とても使いづらいく、床も、キッチンからダイニングにかけて、総タイルなため、寒い寒い。
　そんなこんなで、半年近くかけて、リサーチをし、自分達のバジェットに合うものを探しました。一括で、一つの業者に任せれば楽なのですが、お値段もどーんと上がるため、それぞれを自分達で手配しました。
　まずは、自分達でキッチンを外し、一部壁をぶち抜きました。そして、床の業者さんが来て、タイルの床を全部剥がしていきました。

　空っぽになったキッチンとダイニング。

キッチンや床が入る前に、自分達で壁のペンキ塗りをしました。
　色を決めるのが、思ったより大変で、何度もテスト用の小さなものを買って、壁に少し塗ってと、繰り返しました。実際、小さく試して塗ったときと、全体を塗ったときと、色の感じは違います。太陽の光りと、ライトでも変わってきます。
　ペンキ塗りの後、やっとキッチンユニットが入りました。床も入りました。床はフローリングにしたので、もう裸足で歩いても快適です。

　その次は、電気屋さんと、プラマーに来てもらい、電気回り、水回りを仕上げてもらいました。今回は、クックトップにIHを選びました。オーブンも二つ付けました。シンクに付ける蛇口は、前からあったものが使いやすかったので、リサイクルです。
　少しずつキッチンが出来上がってきます。その間、別の空いている部屋に、簡易の机を出して、電子レンジとホットプレートという生活を送っていました。やはり、揚げ物が恋しかったですね。
　そして、ベンチトップを入れてもらい、油はね用にスプラッシュバックを入れてもらい、ついに完成。

　時間はかかったけれど、理想通りのキッチンに仕上がりました。

余談

　キッチンリノベーションなど、大きなリフォームをする際、日本ではきっと、見積もりを出してもらった業者さんから、しつこいほど連絡がありそうですが、こちらはなんと、どの業者さんも、こちらから追いかけないと仕事をしてくれないのです。１件や２件なら、たまたまかと思うのですが、ほぼ全部そうでした。びっくりしました。日程がずれることは、絶対にあると覚悟していたものの、まさかの見積もりの段階でてこずるとは、思っても見ませんでした。
　ともあれ、無事に終わり、ほんとに安心しました。
　これから、リノベーションをお考えの方は、余裕をもってされることをおすすめします。