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アーダーン前首相 国会でのさよならスピーチ

国会議員を辞任したジャシンダ・アーダーン前首相は、国会を去る告別のスピーチを行った。

その中で、「首相に就任した時、気候変動問題を第一に、そして中心に据えたいと思いました。今が行動を起こすときであると思ったし、それは今もです」 と気候変動問題の重要性を強調している。

国会を去るにあたり、残る議員たちに託したい唯一のことは、「気候変動問題を扱うときは、政治は抜きにして向き合ってほしい」と述べた。

彼女の政府が成し遂げたこととして、ワイタンギ条約の支持を挙げた。それには、マオリと国の関係ポトフォリオの確立、テ・レオ・マオリ(マオリ語)の普及、マオリ・ヘルス・オーソリティの設立、マタリキの祝日化などが含まれる。

新型コロナウィルス対策に関しては、「最も困難だったのは、未知という状況でしたが、科学と優秀で熱意にあふれる人々と共に、正しいと思うことをやってきました」と語った。

また彼女の政策が批判され、大規模デモの反対者が出たことについては、「反対者は誤った情報に依存しており、それを説明するのに尽力しました。ディベートは健全な民主主義には欠かせません、しかし陰謀は悪です」と述べた。

2019年3月15日のクライストチャーチモスク銃撃事件を顧みて、「銃撃に巻き込まれた生存者の1人に会ったとき、彼が私たちに感謝の気持ちを表したことは生涯忘れられません。凄惨な目にあったこの人々の感謝に値する国にするのが仕事でした」と語った。

「自分は繊細で、ある意味ネガティブで、泣き虫で弱い人間です。しかし、非情と批判されるよりも弱虫と非難されたほうがずっといい」とスピーチの最後は感情的に表現した。

「不安症でも、繊細でも、率直すぎても、母親であってもなくても、何であっても、リーダーになれるのです。私のように」とスピーチを締めくくり、拝聴している議員たちから大きな拍手とスタンディングオベーションを受けた。