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サイクロン被害のリシントン 住民の絆深まる

ネイピア北西の小さなファームコミュニティ、リシントンはサイクロン・ガブリエルによる土砂崩れで道路が切断され、生命線ともいえる橋も使用不能になり、ホークスベイの他のエリアから取り残された。

そんな状態だが、住民の気持ちはポジティブだ。

地元の消防署をコミュニティのハブとして、全国から集まった救援物資を住民が受け取れるようにしている。

消防司令官のパトリック・オルーク氏は、「一歩前進して半歩下がる、という感じの日もあります。先日また雨が降ったときは、みんなちょっとがっくりきましたね。またドロドロになったから。でも今日のように天気がいいときは、またみんな元気になります」と人々の様子を語る。

この週のハイライトは、工事スタッフが到着して電気が戻ってきたことだ。スイッチを入れてテレビが観れることは、災害以前の普通の生活を思い出させた。

「昨夜一部の家庭に、今日はもっと多くのところで電気が通じるようになりました。でもまだあと6~8家庭は電気なしです」

この2週間人々は発電機と輸送されてくる燃料に頼って生活していた。

「発電機のはうるさいし、夜は止めるので、暗くなるとヘッドランプをつけて動かなくてはなりませんでした」とオルーク氏。

「電気の復旧は大きいですね。あとは川向うに渡る手段があればいいですが。今は町に行くのも、子供たちが学校に行くのもボートを使っています」

普通の生活に戻るにはまだ時間がかかりそうだが、「何より大切なのは、お互い顔を合わせること。そうすれば大丈夫です」とオルーク氏は人々の気持ちが前向きであると語る。