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67年ぶりに返された本

第二次世界大戦が終わった3年後に、オークランドの図書館から貸出された本が、返却締め切りの延滞67年後に、無事図書館に戻って来た。

エプソン図書館から貸出された、アレクサンダー・ウィクリフ・リード作の「マオリの国の神話と伝説」は、返却日が1948年12月17日であった。本の内側にあるスリップには、返却延滞の場合は、最初の1週間は3ペンス、それ以降は毎日1ペニーずつの罰金が課されると但し書きがある。

先日67年4ヶ月12日遅れて、子供時代にこの本を借りた女性が本を返却に来た。この返却を受け持ったのは、図書館司書のゾーエ・コルネリウスさん。
「この女性は、子供のころエプソン図書館のメンバーでしたが、家族で引っ越した時、誤って本を一緒に持って行ってしまいました。戻そうと何年も思っていたそうですが、機会がなく、結局長きに渡りずっと持ち続けていたそうです」
女性は恐縮していたそうだが、この長い年月の中で何回も読みなおしたという。本を借りた時、まだ子供であったため、彼女には一日1ペニーの罰金は課せられなかった。
「もう昔のことだし。今では子供には罰金は取らないんです」とコルネリウスさん。