ニュージーランド出身のゾリア・アレミが偽造したオークランド大学の医学学位を使い、20年近く英国で精神科医として働いていた件で、有罪判決と7年の懲役刑が確定した。

彼女は1995年に偽の学位を英国の医師登録機関（GMC）に提出し、NHSで約200万ドルの報酬を受け取っていた。昨年、マンチェスター刑事法院で詐欺関連の罪で有罪となり、裁判官は患者を強制的に拘束し、強力な薬を処方する行為に深い懸念を示した。アレミは2018年にも詐欺と窃盗の罪で有罪判決を受けており、高齢の認知症患者の遺言を改ざんし遺産を手に入れようとした。

ジャーナリストの調査により、アレミがオークランド大学の医学学位を持っていないことが判明し、GMCに通知された。控訴審では、アレミは自身の主張を展開したが、控訴院は上訴の根拠がないと判断し、有罪判決と量刑を支持した。GMC（英国医師会）は、1990年代には文書の厳格なチェックが行われていなかったことを認め、謝罪した。