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第301回  これって保険が使えますか?

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【ほんとうによくある質問】
「テレビをつけようとしたらつかないんですけど、これって保険が使えますか?」
「最近、運転していると車から変な音がするんですが、これって保険で直せますか?」
「パソコンを立ち上げたら画面が真っ暗なんですが、これは保険の対象ですか?」
「スマホの調子がイマイチなんですが。。。。。(以下省略)」
「家のドアの開け閉めがスムーズにいかなくなったんですが。。。。。。」
「洗濯機が突然動かなくなったんですが。。。。。。」
何度も何度も受けるこういうご質問。さて、どれが保険の対象で、どれが対象でないかおわかりですか?
【故障は保険の対象になりません】
 上の質問の内容に共通しているのは故障(またはその寸前の不調)です。損害保険の原則として、故障は対象になりません。電気製品や自動車など機械類であればメーカー保証、保証期間を過ぎていたり、中古で購入したものなら、修理するか買い換えるかという対応になります。
【損害保険の対象は基本的に「偶発的なこと」】
 ピンと来ない言葉かもしれませんが、「偶発的」とはわざとではなく、「偶然発生した」ぐらいの意味とお考えください。その典型が自然災害で、これはもう誰のせいでもなく、まさに保険の対象分野です。損害保険の対象は基本的に「偶発的なこと」なのです。他には盗難、事故、火災(うっかりによる失火も含め)などが「偶発的」の典型です。どれも起きては困ることばかりで、こういうときこそ保険の出番です。
【監督不行き届きにご注意】
 保険に入っているからといって、車や家に鍵をかけない人はまずいないでしょうが、もしも「うっかり忘れた」のではなく、いつも鍵をかけずにいて盗難にあったとしたら、保険の対象にならない可能性があります。保険の約款を読んみると必ずどこかに書いてあると思いますが、保険は加入者が所有物をきちんと管理監督していることを求めています。職場や学校で机の上に財布を出しっぱなしにして席を離れ、戻ってきたらなくなっていたという場合、盗難であっても保険の対象にならない可能性があります。
【所有していないものは保険の対象外】
「車を借りていて事故を起こしたら、自分の自動車保険で直せますか?」
「友達のスーツケースで旅行に行ったら壊れてしまったんですが、海外旅行保険で弁償できますか?」
「賃貸している家で大家のものを壊した場合、私の家財保険の対象ですか?」
 これらは加入者が所有していないものなので、保険の対象になりません。借りた車がレンタカーならレンタカー屋の保険があるはずなので、そちらで保険の対象になります。友達から借りたなら友達の自動車保険で修理することができます。スーツケースも借り物は自分の保険では対象になりません。大家のものも大家の保険で対象になります。ただ、大家から免責分の支払いを求められたら、テナントが家財保険に加入している場合、保険の対象になるはずなので、加入している保険会社に問い合わせてみてください。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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