ごぶさたしていましたが、今年もよろしくお願いいたします。
夏休みはいかがでしたでしょうか。日本に帰ってお正月を堪能した、海外でたっぷり休養してきた、キャンプに行って一家で楽しんだ、家でゆっくりして十分充電できた、ずっと仕事で休みは別の機会のお楽しみなど、それぞれかもしれませんね。
年末年始でも休暇中でも、運悪く何かが起きてしまうのはこれ致し方ないことです。ご自身/ご家族が入院した、車を当てた/当てられた、泥棒に入られた、家やドライブウェイの一部が壊れて修理が必要など、すでにいろいろな第一報が入っています。
夏なので家を売却する人も多く、売却を前に不動産屋からあれこれ直すように言われて「保険でできないか?」というご相談も何件か受けました。休み中でも毎日の生活は続いており、生活を守るための保険も役に立っているのだなとつくづく感じます。
ここで質問です。緊急で公立病院に入院した場合、医療保険は役に立つでしょうか?
「公立病院はお金がかからないから、保険で払うものって何もないでしょう。」
と思われるかもしれませんが、医療保険によっては公立病院での入院に対して一種のお見舞い金が出ます。
例えば、私が扱っているA社の医療保険では、公立病院での入院が3泊以上になった場合、1泊につき300ドルが支払われます。2泊の場合は何もありませんが、5泊した場合には1500ドルになり、年間の上限は3000ドル(10泊)です。B社は1泊ごとに50ドルが支払われ、年間の上限は2400ドル(48泊)です。
急な入院となると、仕事を休んだり、子供をデイケアや誰かに預けたり、タクシーを使ったり、急場のものを買ったりとなにかと出費がかさみます。いったんは自分で立て替えても、後から保険で何らかのお金が支払われるのは、いざという時に心強いものです。これは意外と知られていない医療保険の活用法なので、こういうサービスがあるかどうか、担当者に確認するか保険の約款をよく読んでみてください。
家を売却する場合の修理に保険が使えるかという質問に関しては、ほとんどの場合が無理でしょう。損害保険というものの原則で、家でも物でも消耗や劣化、つまり老朽化や所有者の管理が不十分なために発生したことはカバーされません。
「鉄の門が錆びた」
「雨どいに落ち葉が溜まって一部が重みで壊れた」
といった場合がそれに相当します。「いつ」問題が発生したのかという点がはっきりしていることが条件になりますが、錆びや落ち葉の放置はそれに相当しません。
「車に当てられて門や塀に傷がついた」
「木の枝が折れて雨どいの一部が外れた」
といった場合は、「いつ」がはっきりしているのでまず対象になることでしょう。
逆に「いつ」がはっきりしていることで、2011年のクライストチャーチ地震での被害が4年近く経った今でも例外的にクレームの対象になっており、ただいま、そうした案件が数件同時で進行中です。通常の損害保険であればこんなに経ってからのクレームは受け付けませんが、あの地震に対しては保険会社も特例で対応しています。
今年もわかりにくい保険が少しでも身近に感じられるよう、具体例を豊富にあげながら皆様のお役に立っていけるよう微力ながら尽力してまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
2015年も健康で安全な1年になりますように。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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