【医療保険の保険料は毎年値上がりします】
「医療保険の更新の案内が来て、保険料がまた値上がりしてるんです。もうこれ以上は払えないので、なにか安くていい保険を紹介してくれませんか?」
こういうお問い合わせはよくあります。まず、値上がりの件ですが、これは毎年必ず値上がりします。これはどこの保険会社でも、どのプランでも同じです。
【値上がりの最大の理由】
値上がりの最大の理由は2つあります。
①ご加入者が毎年歳をとっている
年齢が上がれば上がるほど、病気になるリスクが高くなるため、保険料はそれを反映します。
②医療費が毎年値上がりしている
これは保険会社といえどもコントロールできない問題で、請求分を支払うために医療費の値上がりが保険料に反映されます。
【安くていい医療保険はありませんか?】
「安くていい医療保険は?」と聞かれたら、はっきり「そういう保険はありません」とお答えしています。「自分が知らないだけで、どこかにそういう夢のような保険があるのではないか?」と、時間をかけて探しても徒労に終わるか、値段に釣られて内容もよく確かめないまま条件の悪い保険に入ってしまうかもしれないので、あえてはっきりお答えしています。
保険料が安い医療保険に関しては前回書いているのでリンクをご参照下さい。
第280回 保険料が安い医療保険にご注意
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=280
【保険料のためにやってはいけないこと】
「これ以上の保険料は払えない」と思った時に一番やってはいけないことは、他社の同じようなプランに乗り換えることです。「こっちの方が月数ドル安い」と思っても、翌年にはまた値上がりし、払えないと思う金額になるか、それを超えてしまうでしょう。保険会社を変えても、保障内容がほぼ同じなら保険料もほとんど同じです。症状が出たり、検査を受けたものは病気に至らなくても既往症と見なされ、乗り換え先の保険では保障の対象にならないので、保険会社を転々とするのは加入者のためになりません。
【では、どうしたらいいか?】
一番いいのは、免責(自己負担)をつけるか、すでにつけている場合は金額を上げることです。最近の医療保険の免責の傾向は、病気ごとに免責の支払うのではなく、年間1回の支払いですべてをカバーするようになってきています。これはごく最近の傾向で、加入者には朗報です。
【年間1回の免責で複数の症状や病気をカバーする傾向に】
今までは免責を500ドルに設定している人が、頭痛で専門医の指示によってMRIを受け、別の機会にポリープが見つかり切除したとしたら、2つは別件なのでそれぞれに免責がかかり、計1000ドルが持ち出しとなっていました。それが最近では、年間1回の免責の支払いで複数の症状や病気をカバーする傾向になっており、別件でも免責が1回だけの500ドルで済むようになってきています。
【免責を付けたり引き上げて保険料を安く抑える】
そのため、免責を年間1000ドルや2000ドルに引き上げて、保険料を抑える傾向が強まっています。逆に免責額までは保険がおりないので注意も必要ですが、「月々の保険料を安くして、自分では払えないような検査や病気に備えたい」という人にはいい方法ではないでしょうか?保険会社やプランによっては免責を付けられなかったり、免責での条件がいろいろと異なるので詳しくはお問い合わせ下さい。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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