クライストチャーチ大地震から20日も経たないうちに、今度は日本の東北地方を中心に巨大地震と巨大津波が起きてしまいました。犠牲になった方に心からお悔やみ申し上げます。また被災され、今でも支援を待つ大勢の方々にお見舞い申し上げます。
 
　クライストチャーチの被災者の中には、実家が東北だったりというケースもあるかと思います。重ね重ねの自然災害で心身ともに疲労困憊かとお察しします。一刻も早く余震が止んで、ライフラインが復旧することを願っています。
 
　今回は損害保険の話の続きをする予定でしたが、こんなにも身近なところで自然災害が続き、きっと読者の皆さんの関心も高まっていることでしょうから、急きょ防災についての話に切り替えます。ぜひご家庭で用意していただきたいものを列挙してみましたので、参考になれば幸いです。
 
貴重品袋：
当座の現金・クレジットカード
パスポート（または身分を証明できるもの）
保険証書のコピー
緊急連絡簿（携帯電話が使えなくなったときのための電話番号の控え）
家族の写真（行方不明になったときの確認用）
 
　空き巣の多いNZの場合、貴重品袋をそっくり盗まれては元も子もないので、保存場所や保存方法には十分お気をつけ下さい。袋は子どものお古のリュック（背負えるのも利点）など、いかにもそれらしくない物を使うのも一案です。パスポートは顔写真のあるページのコピーがあるだけでも有用ですので、ご家族全員分を揃えておいて下さい。
 
防災袋：
懐中電灯と予備電池
常備薬（傷薬、バンドエイドなども）もしくは持病用薬の予備
メガネやコンタクトレンズの予備
携帯電話の非常用充電器
タオルやふきん（止血帯がわりにもなるもの）
笛（救出される確率が上がります）
トイレットペーパー
マスク
必要に応じて生理用品、粉ミルク・紙おむつの予備
 
　これは個人によって準備しておくものが変わるので、まず日常生活で絶対に欠かせないものをもう一度検証してみてください。特に薬・メガネ類、赤ちゃんの必需品は要注意です。女性はショックで予定外に生理が始まってしまうこともあるそうです。
 
非常食：
大量の水
缶詰（缶切りなしで開けられるもの）、カップラーメン、レトルト食品等
カロリーの高い菓子類（クッキー、ビスケット、チョコレート、飴等）
 
　普段から水、米、麺類、菓子類、缶詰、粉ミルクなど買い置きが可能なものを台所とガレージの両方に備蓄するようにしましょう。非常食として持ち出せなくても、家が壊れた場合でも、こうした食料品を取り出すことができる可能性があります。備蓄する場所を分散すれば、被災後に残っている確率も上がります。賞味期限にはご注意を。
 
防災グッズ：
寝袋
毛布（できたら火が付きにくい純毛と、防水にもなるポリエステルのもの両方）
防寒着（これもフリースだけでなく、火が付きにくい木綿のものもあればなお可）
底の厚い靴（避難用なのでジャンダルなどは不可）
靴下・帽子（避難時のケガ防止や防寒にもなります）
水をためるポリタンク（給水を受けるため。折りたたみの厚いビニール製のもの等）
頑丈な食器類（食料の配給用）
ビニールシート（雨よけ、防寒など用途多数）
雨がっぱ（寒い時期には体力温存のために体を濡らさないことは重要です）
 
　こうした物はキャンプ用のリュック（背負えるので両手が開きます）に詰めておくと便利です。リュックも毛布も防寒着もお古で十分ですから、詰めっぱなしにしておけるものを用意しましょう。学校に行っているお子さんなら子供用リュックを用意し、自分で管理させることも防災意識を高めることになります。余裕があれば防災グッズも、1階と2階、玄関に近い部屋とガレージなど、分散して保管していれば非常時に持ち出せる確率が上がります。
 
次回は家族で話し合っておくことをまとめてみます。