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第143回  防災マニュアルの一例 つづき 

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東北・関東地方を襲った巨大地震と巨大津波から10日が経ちました。福島原発の問題も何とか最悪の事態を免れたようで、どうかこのまま復興に向けて事態が進んでいくよう祈るばかりです。改めて被災された方やそのご家族にお見舞い申し上げます。
 
 前回は防災マニュアルとして、ぜひ用意しておきたいものを挙げてみました。NZ、日本と立て続けに大きな地震があり、「さすがに水や食料の買い置きを始めた」という場合もあるでしょう。さらに薬や懐中電灯用の電池の買い置きもしてみてください。
 
 食品や薬は古くなり過ぎないよう、防災用に買ったものでも一定期間後は消費するようにし、いざというときに期限切れになっていないように気をつけましょう。乾電池も同様です。
 
 準備しておきたいのは物だけではありません。ご家族や親しい友人との連絡方法もきちんと決めておきたいものです。
 
 例えばオークランドの例で、ノースショア在住の一家を想定してみます。ご主人がシティーのオフィス、奥さんと子供がノースショアというタイミングで大きな地震が起きたとします。クライストチャーチでも東北の地震でも同じでしたが、電話というものがほとんど使えなくなる可能性があります。携帯もつながりません。
 
 奥さんは子供の迎えに駆けつけなければならず、壊れた家の中にいるのも危険となったら、どうしますか?家族同士の安否、居場所が確認できないとなると、一層不安が募ります。
 
 こういうケースを想定して、普段からいざという時に自宅が使えなくなった場合、どこで落ち合うかをぜひ決めておいてください。例えば(1)近所のリザーブ、(2)最寄りの学校・コミュニティーセンター、(3)親しい友人宅としておけば、(1)にいなければ(2)、その間に(3)の友人にも連絡を取ってみることができるでしょう。
 
 災害時にシティーからノースショアへ移動することは大変なことになると思います。安全が確認されるまでハーバーブリッジが使えないなどの措置が採られる可能性もあるので、(3)の友人宅はオークランド側とノースショア側それぞれに決めておくのも一案です。ハーウィックとシティーに分かれる場合も同様なことが言えるでしょう。
 
 また携帯や、家の電話でも短縮ダイヤルに頼っていると、親しい仲でもお互いの電話番号を覚えていることもないでしょうから、ごく親しい人や日本の連絡先の電話番号のメモを財布の中に入れておくなどするといいでしょう。
 
 お子さんともよく話し合い、家族で落ち合う場所、家・親の携帯電話の番号を覚えるか持たせるか(スクールバッグに番号を控えたメモを入れておくなど)して、すぐに迎えに行けなかったり(クライストチャーチ同様、交通の混乱で大渋滞になることが予想されます)、登下校の途中で被災しても落ち合えるようにしておきましょう。
 
 これを機に家の中の安全点検も怠りなく。寝室の高いところにあるテレビや大きな本棚などは位置、落ちたり倒れたりしたときに下敷きになるものがないかなどよく確認してみてください。さらに地震が起きたらすぐにドアや窓を開けて外へのアクセスを確保し、火の始末をすることを家族でよく話し合っておきましょう。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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