新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
 
　この連載も今回で60回。保険とその周辺の話でここまで続くとは、書いている本人もいささか驚きですが、話せばいろいろあるものです。実はお問い合わせを受けたときに一番多いのが、「ニュージー大好きを見たんですが」というもので、このコラムの影響力の大きさには驚くばかりです。反響にお答えできるよう、今年もがんばっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 
　保険屋ですから、新年だろうが夏休みだろうが、話のネタは保険がらみ、安全、安心、健康です。まずはこの時期、ご旅行や帰省で家を空ける機会も多いかと思いますので、前に書いた留守中の心得を参考にされ、少しでも用心されたらいいかと思います。詳しくはリンクでどうぞ。
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=20
 
　長期で不在にする場合、郵便受けに入るチラシは徹底的に止めたいものです。ところが、内側からフタをしてしまうと手紙が受け取れないので困るという場合もあります。そんなときは、“No Circulars”“No Junk Mail”というサインを張るよりも、“No Unaddressed Mail”“Addressed Mail Only”というサインを張った方がより効果的です。
 
　受け取りをAddressed Mail（住所を特定した手紙）のみに限定してしまえば、宛先を書いていない広告を入れることができなくなります。（ここ数年で関連法が整備され、サインはかなり厳守されているようです）チラシで溢れた郵便受けは留守をアピールするようなものです。不在のときは念のために近所にも声をかけ、できる限り防犯に努めることが、この国ではとても重要です。
 
　そういえば正月早々、見知らぬ男性が訪ねてきて、「車が盗まれた」と盗難車の写真をコピーした紙を置いていきました。ガソリンスタンドで給油し、キーをつけたままレジで清算している2、3分の間に盗まれてしまったそうです。さて、この場合、保険の有無、入っている保険の種類でどういう違いがあるでしょう？
 
　まず、無保険の場合、残念ながら泣き寝入りです。次に対物賠償保険（サード・パーティー保険）に加入している場合、これも盗難は保障の対象外です。ただし、これに盗難・火災特約を付けていれば、もちろん保障されます。しかし、車が見つかり、修理が必要な状態であっても修理は対象になりません。総合保険（フルカバー保険）であれば、盗難はもちろん発見されたときの修理もすべて保障されます。
 
　この手の盗難は往々にして車が発見されることが多いようです。ガス欠になるまで乗り回し、最後は乗り捨てられるのです。犯人は若い人が多いので街の中心部で見つかることが多いのも特徴で、見つかっても破損や損傷などで修理が必要な場合がほとんどです。
 
　保険金の支払いは盗難から1ヶ月以上経過しても発見されなかった場合が一般的で、車が盗まれたからといってすぐに保険金が支払われるわけではありませんのでご注意ください。ただし、商用車保険に入っている場合はすぐに保険金支払いの手続きが始まります。
 
　いずれにしても日頃から隙を見せないようにしたいですね。緊張しながら暮らす必要はありませんが、ちょっとした注意を怠らないようにすることは結果的に安全と安心につながるかと思います。保険も安心のお役に立つと思いますので、ぜひご検討ください。
 

■お知らせ■
　このコラムでは、みなさまからの保険に関するご質問を受け付けております。関心の高い内容に随時お答えしていきますので、お気軽にこちら⇒ hoken@xtra.co.nz までご質問をお送りください。（お送りいただく場合は、タイトルを「ＮＺ大好き：質問コーナー」として下さい）