毎日暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 天気がよく、夏休みとなれば行楽に出かける方も多いでしょうが、日焼け対策はくれぐれも怠らないようにして下さい。
ご存知のように、オーストラリア上空には大きなオゾンホールがあり、このあたりの紫外線の強さは格別です。日本では経験したことのないような眩しさや肌のヒリヒリ感を経験する場合もあるかと思います。こうしたからだの反応を是非見過ごさないように。
これもご存知と思いますが、この国の皮膚がん発症率は非常に高く、その中でも1番多いメラノーマ(悪性黒色腫)は白人人口の15人に1人が発症していることになるそうです。周囲のキーウィの友人もしくはその家族に必ず1人は皮膚がん患者がいるのは、このためです。
日本でのメラノーマの発症数は10万人につき2人程度のため、「ほくろのがん」と捉えられている場合も多いようですが、南半球で強い紫外線を浴び続ければ、この比率の限りでないのはお分かりかと思います。比較的白人に多い病気ですが、有色人種でも発症します。色白でほくろやソバカスができやすい方(または大きなほくろがある方)、ゴルフや釣りなどのアウトドア活動で長時間にわたり日に当たる機会の多い方は要注意です。
メラノーマは進行性が早いことでも知られ、放置すると大変危険ですので、肌に異常を感じた場合は速やかに医師の診断を受けるようお勧めします。症状はさまざまですが、小さくても黒いほくろのようなものができ、それが膨らんできたり、大きくなってきた場合、しこりができた場合はまず疑ってみて下さい。
予防策は一にも二にも紫外線を浴びないことですが、まったく外に出ないわけにもいきません。外出はできる限り朝11時までか午後4時以降にし、炎天下の外出(腕が焼ける長時間の車の運転も)を控えるようにし、日焼け止めクリームを塗るのを一家で習慣化することも重要です。ちなみに40代以降は発症率が格段に上がるので、子供の頃から不必要に紫外線を浴びないよう用心するに越したことはないでしょう。
発見が早ければその部分を取り除くことで対処できますが、がんはがんですから身体の他の部分に転移していないか、ぜひ検査を受けてください。一度発症すると再発しやすくなるので、入浴後に全身のチェックをマメにすることをお忘れなく。背中やでん部の下など見えにくいところは発見が遅くなる場合があります。
保険の面で言えば、発症前から医療保険に入っていれば保険の対象になり(保険による保障内容の違いはあります)、保険加入を続けている限り再発してもカバーされます。しかし、発症後に加入した場合、保険会社によってはすべてのがんを既往症とみなし保障対象から外す場合もありますので、ご注意ください。例えば、メラノーマ自体は軽症でGP(一般医)で切開できたのに、数年後に子宮がんになったときに保障されないといったことが起きる可能性があります。
やはり医療保険は病気がまったくないか、少しでも少ないうちから加入しておくことが大事かと思います。
■お知らせ■
このコラムでは、みなさまからの保険に関するご質問を受け付けております。関心の高い内容に随時お答えしていきますので、お気軽にこちら⇒ hoken@xtra.co.nz までご質問をお送りください。(お送りいただく場合は、タイトルを「NZ大好き:質問コーナー」として下さい)
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
- Accelerate Consulting
- PO Box 87411, Meadowbank, Auckland 1742, New Zealand
- Tel : 09 578 0792
- Mobile : 021 968 968
- E-mail : takahashi@accelerateme.co.nz
- Website(日本語): www.hokennz.com
- Website(英語): www.accelerateme.co.nz
- A disclosure statement is available on request and free of charge.