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第62回  医療保険に入る3大理由-海外旅行保険の延長として 

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今回から数回に分けて一般的に関心が高い医療保険の話をします。正直に申し上げて、医療保険の問い合わせは非常に多いです。理由は大きく分けて3つあります。
 
(1)海外旅行保険の延長として:留学やワーキングホリデーでNZに来た後、仕事が見つかり滞在を延長する場合、日本で入ってきた保険は時間の問題で切れてしまいます。そんなときに、「海外旅行保険は延長できますか?」「こちらで入れるお勧めの医療保険は?」というお問い合わせをよく受けます。
 
(2)無料の公共医療への不安:頻繁に報道されているパンク状態の無料公共医療に不安を感じて、何かあっても公共医療は頼れないと、医療保険加入を希望されるケース。この国には日本の健康保険に相当するものがないため、3割の自己負担がない代わりに、公共医療の長い順番待ちを待ちきれず私立病院へ行った場合、全額自己負担になります。
 
(3)持病や手術の経験があり、健康への関心が高い:永住者は中高年が少なくありません。そのため高血圧や糖尿病などすでに生活習慣病がある方も珍しくなく、持病や手術の経験がある場合もあります。こうした方は健康や医療への関心が高く、少しでも不安を解消するために医療保険を、というケースが多いようです。
 
 これを読んで心当たりがある方もいらっしゃるでしょう。「自分は(2)だけど、忙しいし、問い合わせるのは面倒だし。。。」と思っている方もご安心を!ここでそれぞれの理由に簡単にコメントしてみますので、該当する項目をよく読んでみてください。
 
(1)の場合ですが、まず海外旅行保険の延長はごく短期間であれば海外からでもできる保険もあるようですが、あくまでも例外的な措置です。そうでなければ、日本に帰国したときに一から入り直すことになります。
 
 次にNZで海外旅行保険に準ずる保険に加入していた場合、更新のときに滞在ビザに変更(あらゆるビザ⇒永住権、ワーキングホリデー⇒ワーク、学生⇒ワーク、ワーク⇒学生など)があったことを保険代理店にきちんと伝え、保険加入の対象になるかどうかを確認した上で更新手続きをとることをお勧めします。
 
 この国の医療保険は基本的に滞在ビザに合わせたものなので、ビザが変ると保険に加入できなくなったり、加入していても原則的に保障が受けられなくなる場合もあります。特に通算2年以上のワークビザを取得したり、永住権を取得・申請した場合などは「一時的滞在者」という定義から「居住者」という扱いになることから確認が不可欠です。
 
 そのため(1)に該当する方への「お勧めの保険」は、「とにもかくにもビザに合ったものを!」ということになります。保険会社によってはこの辺の規定を頻繁に変更しているところもあるので、ご注意を。次回は(2)に関してコメントします。
 

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 このコラムでは、みなさまからの保険に関するご質問を受け付けております。関心の高い内容に随時お答えしていきますので、お気軽にこちら⇒ hoken@xtra.co.nz までご質問をお送りください。(お送りいただく場合は、タイトルを「NZ大好き:質問コーナー」として下さい)

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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