ときどき、「医療保険の種類を変えたい」という相談を受けます。
「家族が増えたので家計の支出を見直したい。」
「健康で全然医者に行ってないので。」
「友人が入っていて安くて良さそう。」
など、理由はいろいろですが99%のケースで保険料を安く抑えたいというのが、相談内容です。
いつも言っているように保険といえども一商品です。車やパソコンと同じで、いつでも買い換えることができます。ただし、車やパソコンのように形のある『物』ではなく、『契約』を買っているので、加入にはいろいろと条件がつきます。その点を見過ごして、単に金額の安さや他の人が上手くいっているからと加入し、いざという時に思っていた保障が受けられないとなると元も子もないので、変更には十分ご注意ください。
最も注意しなくてはならないのが、既往症です。現在の保険に加入する前から発症していたものはもちろん、加入後に発症した病気はすべて既往症とみなされるため、保険を変えた場合、これらの病気は一切カバーされません。これは保険会社を変えても同じことです。同一保険会社の場合、今の保険より高い保険に加入した場合は引き続き保険の対象になる可能性が高いですが、必ず再確認してみてください。
逆に同じ保険に加入し続けている限り、加入後に発症した病気であればガンであっても糖尿病や高血圧症といった生活習慣病であっても、保障が続きます。そのためにも、健康で持病がないうちに加入することは長い目でみると、「保険で元を取る」ことになりやすいのです。
次に注意しなくてはならないのが、保障内容です。保険料が安くなるということは、ほとんどのケースで保障内容が低くなることを意味します。そのため、いざ入院、手術とそれこそ保険の出番というときに、「これは対象外」「これは保障額がいくらまで」など、最初に入った保険と同じつもりでいると、思いがけない目に遭う場合もあります。そのため、内容の違いについてよくよく吟味した上で、変更することをお勧めします。
同じ保険会社の医療保険でも商品によって大きな違いがあります。その点についてはすでにご説明していますので、以下のリンクをご参考ください。
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=33
よく、
「私は○○○保険に入っている。」
と大手保険会社の名前を挙げる方が多いのですが、加入している保険の保障内容に関してはあまりご存知ない場合が多いので、ぜひ一度保険料と内容を見比べてみてください。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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