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NZの地球温暖化に対する取り組み

さんは「脱炭素」という言葉になじみはありますか?

地球温暖化は世界共通の大きな社会問題の一つであり、多くの国がこの問題を解決するために国別で対策を進めています。

「脱炭素」というのは、これ以上地球温暖化が深刻化しないように、主な原因である温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出を実質ゼロにし、地球の環境を守る取り組みを指します。

世界中で報じられているように、海面上昇によるビーチなど陸地の沈下、北極や氷河の減少、それによる生態系の変化や、これまでにない気候の変動など、地球温暖化の影響は多岐にわたります。将来的に温室効果ガスの排出をゼロにして、これらの問題を解決し、地球環境を守ることが「脱炭素」が目指す未来であると言えます。

当然それは、人の手が付けられていない豊かな自然が数多く存在するニュージーランドにおいても該当する話であり、この脱炭素社会が実現できない場合、この国の自然の美しさは将来的に姿を消す可能性もあります。

今回は、ニュージーランドにおける脱炭素の現状をまとめました。

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【そもそも、脱炭素って具体的に何の取り組み??】

世界全体で脱炭素に向けた取り組みが本格的に始動したのは、2015年にパリ協定が発動されてからです。パリ協定は気候変動問題に対する国際的な枠組みで、世界196カ国が温室効果ガス削減目標・行動をもって参加することをルール化しました。

そもそも、温室効果ガスの排出が世界で急上昇したのは、19世紀後半の産業革命以降です。この産業革命をきっかけに地球温暖化が徐々に進んだわけですが、パリ協定で議決された目標は「将来的な地球全体の温度を、産業革命前の温度と比べ、最低でも+2℃に、そして頑張って+1.5℃までの上昇に抑える」というものです。

【ニュージーランドは、地球温暖化にどれほどの影響を与えているのか】

そもそも、ニュージーランドは国全体として、地球温暖化にどれほど影響をもたらしているのでしょうか?

以下に、世界全体で見たニュージーランドの脱炭素における立ち位置をまとめました。

【国全体で見た温室効果ガス排出量の世界割合】
アメリカ:約14%(2位)
中国:約30%(1位)
NZ:約0.15%(20位~30位)
オーストラリア:約1%(15位~20位)
日本:約3%(5位)
【人口1人当たりで見た排出量(世界平均と比較して、何倍か)】
アメリカ:約2.5倍
中国:約1.4倍
NZ:約1.4倍
オーストラリア:約2.7倍
日本:約1.4倍

ニュージーランドは日本やオーストラリア、アメリカと比べると、先進国の中ではまだ温室効果ガス排出量が少ない国です。しかし、人口1人当たりでみると、やはり世界平均よりも高い排出量となっているのが現状です。

次に重要となるのが、温室効果ガス排出の出処がなにであるかということです。まず上記の、アメリカ、中国、日本などは以下が主な要因です。

・エネルギーを石油や石炭などの化石燃料に頼っている。

・産業の規模の大きさ(特に、アメリカや中国)

・自動車による排出ガス

その一方で、ニュージーランドは全く異なり、排出される温室効果ガスの50%以上は実は、農業によるものです。実は、牛・羊の「げっぷ」からメタンが排出されたり、糞尿からもガスが排出されてるんですね。。

むしろ石油石炭をあまり使わず、水力発電や太陽光発電などで発電をしているため、エネルギーによる温室効果ガスの排出は比較的低めです。

この国別の温室効果ガス出処の違いが、脱炭素社会の実現に向けた各国のアプローチ方法に影響を与えます。

【ニュージーランドが掲げている脱炭素目標とは?】

日本のように、石油石炭などの化石燃料に発電を頼っている場合は、省エネでエネルギー量そのものを減らし、なおかつ、太陽光発電や原子力発電などの再生可能エネルギーによる発電の割合を増加させるというアプローチで、脱炭素を実現化しようとしています。

しかしその一方で、ニュージーランドのように、農業による排出(牛のげっぷや糞尿からの排出)は、生態系の自然そのものから排出されるもののため、温室効果ガスを完全にゼロにすることは極めて難しいと言えます。

そのためニュージーランド政府は、この特殊な状況から、以下2つの目標を掲げています。

・農業から排出される温室効果ガスにおいては、2030年までに2017年比で10%削減する

また、2050年までに2017年比で14~24%削減する

(完全に実質ゼロにするわけではない)

・農業以外で排出される温室効果ガス(車の排気ガス、建築物から出されるガス等)を、2050年までに実質ゼロにする。

(*日本は一貫して、2050年までに全ての温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を目標に掲げています。中間目標として2030年度に2013年度比で46%削減ともしています。)

そもそも農業で排出される温室効果ガスの種類はメタンというものですが、このガスの排出原因は上記に記したように、「牛や羊などのゲップ」と「糞尿」なわけです。

ゲップにおいては、消化をする際に、これらの動物の胃の中に含まれるバクテリアがメタンを発生させています。

そのため、餌を工夫し管理することでメタンの量を減らすことができます。具体的には、水分を除いたエサ(乾物)を増やすこと、またタンパク質の量が少ない餌を増やすなどの手段があります。

糞尿においては、糞尿の窒素を減らす肥料を使うことで、メタンガスの排出を抑えることができると言われています。

このニュージーランドの美しい自然がいつまでも後世に残るように(勿論、NZだけでなく世界中全ての自然や生態系もですが)、少しでも多くの人がこの環境問題に当事者意識をもち、「日常生活で、どんな工夫をすれば貢献できるんだろうか??」という興味関心を持ち、その数が増えれば増えるほど、脱炭素社会の実現が近づくことでしょう。

記者プロフィール

Rikuto

Rikuto

25年7月からワーホリをしているRikuです!前職で、会社の広報用記事の作成を行っていたため、そのスキルを活かし、現在Webライターや英会話講師をしています!ご興味のある方は下記リンクをご覧ください!
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