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新観光スポット計画「モア・タウン」自然破壊を危ぶむ声

3,500万年の年月を経て形成されたウェストコーストの鍾乳洞を、ライトアップしたり、絶滅したモアの彫像などを置いて、観光名所や自撮りスポットにする企画がある。

カラメア付近にあるオパララ川水系は、100万年に渡ってその流域の石灰岩を刻み続け、アーチや運河などを持った複雑な洞窟を作ってきた。自然保護局は、この鍾乳洞を、カフランギ国立公園の最も素晴らしい地形と讃えている。

ニュージーランド在来種のシダ、藻類が生息し、貴重なコウモリ、カタツムリ、カモの住処である他、オオマダラキウィの聖地となっている。

自然保護局とビジネス革新雇用省が、この流域を観光開発化する企画を練っている。

カラメアを「モア・タウン」のブランドとしてPRするコンセプトで、巨大なモアの彫像を使い、自撮りやインスタグラムに絶好のスポットに作り替える企画である。

これに対し、多くの環境保護団体から非難の声が上がっている。

「ニュージーランド自然に魅了されて、観光客は我が国を訪れる。観光のために環境を破壊しては本末転倒ではないか」

有識者からも、ウェストコーストの観光スローガンである「手つかずの原生自然」に、著しく相反していると、強い不同意の声が上がっている。