今日は保険ではなく健康管理、それも医食同源とでもいうべき話をしてみます。
【6歳が疲労倦怠!?】
先日、キーウィの友人と話していたら、興味深い話を聞いたのでご紹介します。彼らには6歳の元気はつらつな息子がいます。ある日奥さんが学校に迎えに行くと、担任の先生から、
「1日元気がなくて机につっぷしているときもあった。熱もなく風邪ではなさそうだけれど、とにかく元気がなく、外でも遊びたがらず、寝不足ではないか?」
と言われて驚いたそうです。
【血液検査と尿検査へ】
息子さんはその日も朝から元気よく学校に行き、前の晩もいつものように10時間は寝ていたので、寝不足ではなかったそうです。先生の言うとおり風邪ではなさそうで、ただただ元気がなく、車の中でも大人しくしていたそうです。
心配になった奥さんはそのままかかりつけのGPに息子を連れていきました。診察した先生も原因がわからず、とりあえず血液検査と尿検査をしてみることになりました。
【思わぬ検査結果】
検査の結果、思わぬ事実がわかりました。息子さんは極端な鉄分不足だったのです。
「息子は馬のようによく食べ、肉も週5日は食べていたのに鉄分不足と言われて耳を疑った。貧血の一歩手前のようなものだったらしい。」
と友人は言います。検査結果を踏まえGPと話しているうちに思わぬ指摘を受けました。
【ビタミンC不足?】
「ビタミンCは足りていますか?」
とGPに聞かれ、奥さんははっとしたそうです。息子さんは好き嫌いがなく何でも食べ、野菜も大好きでセロリでもニンジンでもブロッコリーでもボリボリかじるほうでした。しかし、離乳食の頃から果物だけはなぜか食べられませんでした。好き嫌いというよりも体が受け付けないようで、吐き出してしまうのです。
夏の間はサラダ三昧、野菜三昧だったのに、最近涼しいため前ほど生野菜を食べなくなり、果物も全く口にしないため、息子さんはビタミンC不足になっていたようです。
【ビタミンCで鉄分を吸収】
GPの説明によれば、
「肉など鉄を多く含む食品を食べても、ビタミンCが不足していると体が十分に鉄分を吸収することができず、鉄不足になってしまう。サプリメントに頼るのは勧めないが、必要な場合は適度に利用しながら、できるだけ食事でビタミンCを補うように。」
ということで、注意を受けたそうです。
【GPの所見】
鉄には二価鉄(ヘム鉄)、三価鉄(非ヘム鉄)という2種類があり、主に十二指腸から吸収されるそうです。しかし、十二指腸というのは弱アルカリ性で、吸収が良い二価鉄が溶けやすい状態にあるため、三価鉄をビタミンCの力で二価鉄に変換して吸収しやすくする必要があり、息子さんの場合、ビタミンC不足でこの変換の過程が十分ではなかったのではないか、というのがGPの所見でした。
【家族に喫煙者がいる場合はさらに注意】
喫煙者はタバコから出る有害物質を解毒するためにビタミンCをより多く使うことがわかっており、ビタミンC不足に陥りがちです。家族に喫煙者がいると、子供でも二次喫煙、三次喫煙を通じて体内のビタミンCが減っている危険性があるため、さらに注意が必要です。
【風邪にもストレスにもビタミンC】
さらにGPが心配していたのが、ビタミンC不足による免疫力の低下です。今や「風邪にはビタミンC」は常識化していますが、風邪、ストレス、喫煙など体に負担がかかるときはビタミンCで抵抗力を高めましょう。特にこれから寒くなると風邪を引きやすくなります。大人も子供も野菜や果物を積極的に摂って、元気に過ごしましょう。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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